iOS 18でホームアプリとMatter対応製品の相性が少しだけ向上

iOS 18に追加された地味な新機能でホームアプリとスマートホーム製品の統一規格となっているMatterに対応した製品との相性が向上しています。限定された状況での利用における改善ですが、iPhoneとホームオートメーションがまた少し使いやすくなると思います。(iOS 18新機能一覧の14ページ目に書かれています)

ローカルでMatter製品をコントロール

これまでMatter対応製品(HoneKit非対応製品)をホームアプリで管理・操作するにはハブとなるApple TV 4KやHomePod(第2世代、mini)などが必要でした。これはiOSがMatterの通信規格であるThreadに対応していなかったためであり、不便な点の一つと言われてきました。

これがiOS 18での対応によりiPhoneとMatterに準拠したホームオートメーション機器が直接通信できるようになり、周辺にハブがなくてもiPhoneから直接操作できるようになりました。

ただハブを経由しないため、機器の近くにいるときの操作は可能ですが遠隔からの操作には対応しません。またThreadに対応しているのがiPhone 15 Pro、iPhone 16、iPhone 16 Proのみとなっており、まだまだ使える機種は限られています。それでもホームオートメーション機器メーカーが無理にHomeKitに対応しなくてもいいという状況が徐々に出来上がりつつあるといえ、今後の機器の充実にも一定の効果があると考えます。

まだ製品は限定的

HomeKitが発表されてから10年以上が経過していますが、まだまだiPhoneなどでさまざまな家電製品をコントロールして生活を便利にするという状況からは程遠いのは事実です。現時点でホームオートメーションに多くの製品が対応しているのは照明、コンセント、監視カメラ、ドアロック、環境センサーくらいでしょうか。IKEAがホームオートメーション対応ブラインドを販売していますが、これも多くの種類の中から選べるという状況ではありません。

海外ではもう少し多くの種類の製品が販売されているのですが、それを国内で使用するには各種規格、法令への対応が必要であり個人輸入で製品を揃えていくのも難しい状態です。ただMatter規格の登場で規格の乱立は防げ、ユーザーにとっていい環境が整ってきているのは確かです。さらに今後、今回のようなiOSのアップデートでMatter対応製品の利便性が少しでも向上したことなどを通して、徐々に対応製品も増えてくると期待しています。

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