調査会社Timetricの調査によると2015年のApple Payの決済額は約1.2兆円だったとされます。ロイターの記事ではApple Payの決済額はケニアの小売市場よりも小さいと不満のようですが、開始直後のサービスとしては優秀なのではないでしょうか。
中国からアジア、ヨーロッパへ
Apple Payの2015年の決済額は1.2兆円だったものの、2016年にはさらに拡大することは確実と予想されます。2016年2月には中国でApple Payサービスが開始され、さらに今年後半には日本やヨーロッパでの展開も予想されています。
日本でのクレジットカード、電子マネーの年間決済額は合計で50兆円程度とされています。そのうち1%でもApple Payが取り込むことに成功すれば、日本での取り扱い金額は5,000億円となります。順調に対応国が増えれば数年でApple Payの決済額は2015年の数倍(数兆円から10数兆円規模)になっているのではないでしょうか。
オーストラリアでは立ち上げ時にトラブル
約1ヶ月前に始まったオーストラリアでのApple Payは決済が頻繁に出来なくなってしまうトラブルに見舞われました。Apple Payについては技術的な問題が全て解決されているわけではないようです。サービス立ち上げ時のトラブルはサービス全体のイメージにも影響します。日本での立ち上げには万全を期してもらいたいところです。
ちなみにApple Payは決済額の1.5%がAppleの収入になります。仮に2016年に3兆円の決済がApple Payで行われれば、450億円がAppleの収入になります。iPhoneの販売額に比べれればはるかに少ないですが、iPhoneやiPadで苦戦するAppleにとっては貴重な増収を期待できる事業になっていると思われます。