ソフトバンクもApp Store、iTunesのキャリア決済に対応へ

先日、「auかんたん決済」がiTunesやApp Storeでの決済に対応しました。設定も簡単でクレジットカードを持たないユーザー、iPhoneにクレジットカード情報を登録したくないユーザーにとって便利に使えるサービスになりそうです。これに追随する形でソフトバンクもApp StoreやiTunesなどでキャリア決済を使えるように調整中とメディアの取材に答えています(Appleサービスのキャリア決済、ソフトバンクも対応を表明 – ドコモは未定)。

新モデル発表を控えて鍔迫り合い

一頃ほどではないにしても、「iPhoneが一番便利に使えるキャリア」というユーザー側の印象は通信キャリアの競争力に直結します。ソフトバンクはiPhoneブランドに乗っかって急成長し、またauやドコモもiPhoneが快適に使えるネットワークやサービス、料金体系を強くアピールしてきました。

この競争環境は今も残っており、auだけがiTunesなどでのキャリア決済に対応するのはソフトバンクにとって不都合だったのでしょう。さっそくキャリア決済への対応を検討中であることをメディアへの取材で表明しています。新モデル(iPhone 7)の発表が近づいており、iPhoneといえばソフトバンクというイメージを守るためにも、iPhone内でのキャリア決済対応に出遅れることは許されないのかもしれません。

auとAppleの距離感

iPhoneが日本で発売された当初、取り扱いはソフトバンクのみで、「iPhoneはソフトバンク」という認識が一般的でした。しかしすでに大手3社のみならず、MVNOでもiPhoneが販売されるようになり、この認識は過去のものになりつつあります。

そんな中でauがAppleとの距離を詰めている印象が出てきました。iPad(の一部モデル)で利用できるApple SIMも日本ではauのネットワークを利用します。国内でのApple SIMリリース直後は不具合も出ていましたが、Appleと密接に連携して対処していました。

そして今回も「auかんたん決済」を他社に先駆けてAppleのコンテンツ、サービス料金支払いに対応させるなど、最近はauとAppleの距離感が近づいている印象です。今後もauの動きには期待していいかもしれません。