Galaxy S9、iPhone Xを意識しつつも高価格路線は踏襲せず

Galaxy S9が発表され、様々な観点からiPhone Xと比較した記事がメディアに掲載されています。カメラ、ディスプレイ、デザイン、セキュリティ、アニ文字など比較要素はたくさんあるのですが、互いに意識し合う関係となったため生体認証以外の比較点において大きな違いはなくなりつつあるのが現状です。ただGalaxyは価格設定ではiPhoneが切り開いた道を進むことを拒否しています。

失敗だったiPhone Xの価格設定

最低価格が999ドルに設定されたiPhone Xはスマートフォンの価格帯を一段階上げる存在になるはずでした。しかし高価格であるが故に販売は予想を下回り、当初予想されていたほどは売れていません。発売直後のiPhone Xに対する強い需要はAppleの固定ファンによるものであり、購入の中心となるiPhoneのライトユーザーは比較的価格の安いiPhone 7やiPhone 8に流れているとされます。

サムスンはiPhone Xの失敗を綿密に分析し、自社製品のブランド価値を損なわず、かつ多くの人が買いたいと思える価格を導いてGalaxy S9に反映させたと思われます。Galaxy S9は720ドル、Galaxy S9+は930ドル(共に通信キャリアで購入した時の価格)とされ、1,000ドルを大きく下回る設定となりました。この価格だと毎年購入するファンだけでなく、店頭でiPhoneかGalaxyかを迷うようなユーザー層にも受け入れられるはずで、Galaxyの大きな武器になるでしょう。

次期iPhone Xはどうなる?

Appleは今年のiPhoneは3モデル(より大きくなったiPhone、iPhone Xの後継機、スタンダードモデルiPhoneの3機種)を発売する計画だとブルームバーグが伝えています。ただ価格設定はiPhone Xを踏襲するかどうかは不明です。今年のiPhone 8、iPhone Xの失敗を繰り返さないためには大胆な価格設定が不可欠だとは思います。

僕としては大きなiPhoneは高級機種として999ドル、iPhone Xの後継機は849ドル、スタンダードモデルのiPhoneを699ドルとするくらいの大胆さをAppleに期待します。消費者として価格は低いに越したことはないのですが、これだと迷わずiPhone Xの後継機種を買うことができそうです。