モバイル決済利用状況、大都市と地方都市で違い鮮明

Apple Payの開始、Google PayのSuica対応などでモバイル決済は一気に拡大しています。ただモバイル決済が日常に深く入り込んで、便利に使えるのは大都市部に限られるというのが実感です。その実感を裏付ける調査をMMD研究所が発表しています。

マクドナルド

交通機関、ガソリンスタンドでの使用に差

大都市地方都市では生活スタイルが大きく異なります。その違いがApple Payをはじめとしたモバイル決済の利用状況にも違いをもたらしているようです。都市部では交通機関でのモバイル決済利用経験(意向)が多くなっているのに対し、地方都市では大都市ほど高くなっていません。反対にガソリンスタンドでの利用経験(意向)は地方都市の方が高く、生活スタイルの違いがそのままモバイル決済の利用実態の違いに繋がっているのでしょう。

MMD

また自動販売機では(大都市>地方都市)となっているのですが、車での移動が中心の地方都市にはそもそも大都市部のように自動販売機が多数設置されていません。カフェについてもその絶対数の差が(大都市>地方都市)となった要因と考えられます。地方都市と大都市のモバイル決済利用状況の違いは1月に東京から北海道の農村エリアに引っ越した僕の実感とかなり一致します。

地方都市ではまだこれから

そもそも地方都市は東京ほど頻繁に決済する機会がありません。スーパーが遠いので買い物は何日分もまとめて買い、移動は車なので移動中にちょっとコーヒー店に寄るってこともありません。また鉄道はほぼ都市間移動にしか使わず、日常生活とは切り離されています。決済の機会が少なければApple Payをはじめとしたモバイル決済の便利さを感じる機会も減ります。

こうした状況がある以上、必然的に地方都市でのApple Pay普及は遅れます。個人的にはまだごく一部の店舗しか対応していないガソリンスタンドで、さらにApple Pay(Google Pay)対応が進めば、もっと多くの人がモバイル決済を使うようになり、地方都市でも徐々にモバイル決済の普及が進んでいくのではないかと考えています。しかしこれはまだまだこれからです。

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