Apple Music アメリカでの有料契約数でSpotifyを抜く

今年の始め頃、Apple Musicの有料契約者数がSpotifyの有料契約者数を夏にも追い抜くと予想されていました。その予想は少し早めに達成されたようです。(Major music distributor says Apple Music now has more US paying subscribers than Spotify

共に2,000万人の加入者

「音楽業界の情報筋」とされる匿名の情報提供者はApple Musicアメリカでの加入者が2,000万人を突破し、同じく2,000万人程度の有料契約者を抱えるSpotrifyをほんの少し追い抜いたとしています。Apple Musicはアメリカで毎月5%の加入者増を記録しており、同じく2%の増加を達成しているSpotifyを抜き去った形です。

加入者数が増えるとプレイリストの共有といったコミュニティ機能も効果的に機能し始めます。Spotifyがこれまで多くのユーザーに支持されていたのもこのコミュニティ機能による部分が大きく、Apple Musicの加入者が増えてきたことでこの優位性も徐々に薄れてくる可能性はあります。さらにApple Musicの成長力が強いことから、Spotfiyが再びApple Musicを逆転することは難しいと考えられます。

全世界で見ればSpotify優勢

アメリカでは有料契約者数でApple Musicに抜かれたSpotifyですが、ヨーロッパを中心に根強い人気を維持しています。有料契約数は全世界で見ればSpotifyが7,000万人Apple Musicが4,500万人となっており、その差はまだまだ大きい状態です。とはいえAppleはiPhoneの販売を通してApple Musicをプロモーションできる強みを持っています。またHomePodの販売国もヨーロッパへと広がっています。

今年、来年では無理かもしれませんが、いずれ世界全体でみてもApple MusicがSpotifyを追い抜く日が来ると予想します。一方のSpotifyもただ座ってApple Musicに追い抜かれるのをみているわけではありません。Spotify再生時の通信量を節約する機能の搭載や無料会員にも選曲機能を提供するなど、Apple Musicへの対抗策を数々打ち出しています。

両社が音楽配信サービスという市場で激しく(しかも公平に)競争することで、音楽配信サービスはより使いやすく楽しいものになっていくと期待します。