Apple「製品の販売台数発表」を終了

Appleは今朝、同社2018年度第4四半期の業績を発表しました。業績は好調で第4四半期として最高益も達成するなど、順調な経営が業績にも反映されています。しかしiPhoneの販売台数は成長力を弱め、前年同期比で0%増という低調な水準にとどまりました。

XS XR

このような結果を受けてか、Appleは2019年度から各端末の販売台数公表を取りやめると発表しています。

成長期は終わったのか

昨年発売となったiPhone Xは端末代金の高さが影響してか、販売台数が思ったほど伸びませんでした。しかし端末を値上げしたことでiPhoneの販売額は好調に推移し、それに伴ってAppleの業績も好調を維持することができました。この傾向(販売台数低調、販売額好調)はiPhone XSではさらに強くなり、今日の業績発表ではiPhoneの販売台数は前年比0%増(微増)だったにも関わらず、販売額は29%も増えています。

iPhone X

昨年以降、AppleはiPhoneの販売台数が毎年二桁成長を記録するような期間は既に終了したと判断して、業績を拡大させるためにも高機能で高価格なiPhoneへと舵を切り始めたのかもしれません。要するにApple内で販売台数(の成長率)に大きな意味を持たせないという方針転換があり、その結果が2019年度からの販売台数非公表だったのでしょう。

Apple Watchも非公表

AppleはiPhone、iPad、Macの販売台数を四半期ごとに公表しています。しかしApple Watchは発売当初から販売台数の公表は行われていません。Appleは「ライバルに重要な数字を与えないために非公表」としていますが、誰もこのコメントを額面通りには受け取っていません。

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Apple Watchは発売から数年はそれほど売れないとAppleも予想していました。もしこの期間の実販売台数が公表されていれば「やっぱりApple Watchは売れないし、流行らない」と早い段階で消費者や投資家に判断されてしまい、市場から姿を消していたかもしれません。

しかしApple Watchは粘り強く改良を続け、今ではAppleの成長を支える重要な製品になっています。販売台数の非公表も現在のApple Watchの地位を築くのに大いに貢献したとも考えられます。なので、iPhoneやiPad、Macの販売台数非公表は決して悪いことだけではない気がします。

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