「Apple、次期iPhone SEを開発中」 デマの背景

Appleが提出した特許書類を元にネットメディアが「Appleが次期iPhone SEを開発か」と報じました。この記事はSNSなどで大量にシェアされましたが、結論から言うとこの記事はソースとなったアメリカのネットメディアの記事を曲解して作成されたもので、Appleが次期iPhone SEを開発している根拠はありませんでした。(アップル新型iPhone SE開発か 新特許出願で

ユーザーの期待は大きい

iPhone SEの発売から2年半が経過しています。しかしこの機種の人気は根強く、いまだにiPhone SEを使っている人、新しい機種に変更したもののiPhone SEの後継機に期待する人は多くいます。「片手に収まるサイズ」、「必要最低限の機能」、「安い本体価格」が揃っており、まだファンは多くいます。昨年の年間販売ランキングでもiPhone SEは最新機種を押しのけて上位に入るなど、安定した販売数を記録していました。

しかしiPhone SEはAppleの販売ラインから姿を消し、ファンは後継機種が出るか、期待と不安を同時に抱く状態です。そこに「AppleがiPhone SEを開発中」とする記事が公開されれば、多くのアクセスが集まるのは当然です。この小さなブログでもiPhone SE関連の記事を書くと普段よりアクセスが増えます。そのくらいiPhone SEに期待する人が多くいます。メディア側も意図的にiPhone SEの文字を見出しに入れてアクセス集めを目指したのでしょう。

Touch IDとFace ID

ちなみにネットメディアがAppleのiPhone SE開発の根拠としたのが、Appleの取得した特許に関する情報です。この特許ではFace IDTouch IDを一つの端末に搭載する特許でした。なぜこの特許情報がiPhone SEの開発再開につながるのか記事内でも触れられておらず、見出しのつけ方も含めてあまりいい記事ではない印象です。

個人的にはFace IDTouch IDにはそれぞれ長所と短所があり、双方が搭載されればそれぞれの短所を補うことができそうなのでこの特許の製品化には期待したいです。それでもコストアップに繋がることは確実であり、仮にiPhone SEの開発が続いていたとしても、低価格をコンセプトの一つにするiPhone SEにTouch IDとFace IDの双方が搭載される可能性は低いと考えます。