Appleはアメリカ、イギリス、オーストラリアで提供しているNewsアプリのアクティブユーザー数が8,500万人に達していることを発表しました。Newsアプリに関して公の場で言及されたこと自体が久しぶりなのですが、アクティブユーザー数は予想ほど伸びていない印象です。
2年で1,500万人増
NewsアプリはiOS 9の目玉機能としてアメリカ、イギリス、オーストラリアのユーザー向け2015年9月に一般公開されました。その後1年ほどは、順調にアクティブユーザー数を増やしており、2016年11月時点には7,500万人のアクティブユーザーがいるとAppleが発表していました。有力な新聞や雑誌の記事を一つのアプリで読める利便性に多くの人が飛びついた形です。
しかしその後、Newsアプリは停滞期を迎えたと考えられます。有力紙がNewsアプリへの記事配信を中止するなど、アプリ自体の将来性も危ぶまれるまでになりました。結果、この2年でアクティブユーザーは1,500万人しか増えず、提供地域の広がりも見られませんでした。8,500万人が利用するニュース配信プラットフォームと考えれば、かなり規模は大きいのですが、何か物足りない印象は拭えません。
Apple News Magazine開始
特に成長力が強いわけでもないNewsアプリについてAppleが久しぶりに言及したのには訳があるでしょう。おそらくiOS 12.2のベータ版内から見つかったApple News Magazineへの期待感を煽り、将来性を示す意味でこのサービスの母体となる数字を発表したのだと考えられます。春から始まると予想されている、Apple News Magazineは8,500万人を当面のサービス提供対象とし、そのうちどのくらいの契約を獲得できるかが重要になりそうです。
またiOS 12.2ではカナダ(英語、フランス語)でもAppleのNewsアプリが利用可能になり、Apple News Magazineのさらなるアクティブユーザー拡大にも期待できるようになっています。ただこれだけだと日本のユーザーは蚊帳の外に置かれたままです。早い段階でのNewsアプリ、Apple News Magazineの日本でのサービス開始を期待したいです。