Appleはまもなく(11月2日から)月額定額制のオリジナル動画配信サービス「Apple TV+」を開始します。料金は月額600円と設定され、数本の大作ドラマの公開が予告されています。作品のクオリティと比較的安い月額料金からApple TV+への期待感は高いのですが、サービス自体の立ち位置がイマイチ掴めないのも事実です。
月額サービスがベストなのか?
11月2日、Apple TV+の開始に合わせて、Appleは8本のオリジナル動画配信を始めます。作品のジャンルは様々で子供向けアニメからSF、コメディー、サスペンス、ドキュメンタリーと様々です。これでサービススタート直後から幅広いユーザーが楽しめるコンテンツを揃えることはできそうですが、本数が少ないだけに好みの動画を2〜3シリーズ(本)見てしまうと、以降は新作の公開を待たなければいけません。
Appleは初期の8本以外に7本の新作を11月公開、12月公開、近日公開と発表していますが、新作追加のペースはそれほど早くはなさそうです。月額600円を支払いつつ、ゆっくり追加される新作の公開を待つというのは非常に効率の悪いサービスな気がします。Netflixは月額1,000円程度でハイペースで追加される新作、今まで見ていなかったドラマなどを毎日でも楽しめます。
これに比べてしまうとApple TV+の月額課金制サービスのメリットがボヤけてしまうのは事実でしょう。いっそのことオリジナルコンテンツ「1シーズン2,500円で買い切り」って感じにした方が、ユーザーとしてもわかりやすかったかもしれません。
最初の1年は無料
Apple TV+は一つのApple ID(一家族のApple ID)に付き、1度だけ新しいApple製品を購入した場合に限り1年間無料とするキャンペーンを実施します。例えばiPhone 11を購入しているユーザーは7日間の無料トライアル期間終了後から1年間、Apple TV+を無料で楽しむことができます。Appleはこの1年間でどれだけコンテンツを揃えることができるか、どれだけハイペースに新作を追加できる体制を築けるかが勝負になるでしょう。
1年間は無料でサービスを試しつつ、その後の継続はApple TV+の実績を見てから判断するのが賢いやり方でしょう。因みに無料キャンペーンの対象にならないユーザーはたくさん動画を見る期間(長期休暇中や年末年始など)だけApple TV+に加入するというのも一つの方法かもしれません。