iOS 14は安定性重視、iOS 13の不具合の多さを反省

この秋に正式版がリリースされたiOS 13は既に何度も修正板が公開されるなど、バグの多いバージョンという認識が定着してしまいました。この状況はAppleも認識しているようで、来年公開予定のiOS 14は新機能搭載よりも安定性を重視する方針に変更されたとブルームバーグが報じています。

WWDC前に認識

iOSの最新バージョンは正式版が公開される約3カ月前にWWDCで開発者向けにベータ版が公開されます。iOS 13も例年通りのスケジュールでベータ版が公開されたのですが、その公開1カ月前にAppleの開発チームはiOS 13のパフォーマンスが低いことを認識し始め、開発現場は「混乱」していたとブルームバーグが報じています。その混乱は結果としてiOS 13の不安定さに繋がり、多くの開発者、ユーザーの失望を招きました。

iOS 12が新機能搭載を極力抑え、安定性重視で開発されて一定の成果を挙げていただけに、iOS 13の不安定さがさらに際立った面もあります。しかしそれにしてもiOS 13のバグ・不具合は多く、Appleも再び反省してiOS 14の開発方針を安定性重視に変更したようです。多くのユーザーはiOS 12のような安定して古い機種でも高速処理が可能なOSが新たに開発されることを歓迎するでしょう。

しかしiOS 13の不安定さはAppleのOS開発力に疑問符をつける結果にもなっています。中長期的に見て、iOS 13の失敗はAppleにとって大きな課題になってくることは間違い無いでしょう。多機能化したiPhoneやiPadを円滑に作動させることが困難になってきたのは事実でしょう。しかしそれをうまくコントロールできないならiPhoneやiPadの将来は暗いと思います。