Appleが申請した特許の情報によると、HomeKitによるオートメーションは将来的に家の中でユーザーがどこにいるかを追跡し、それぞれの生活、行動習慣を学習して、自動的にアクションを実行することを目指しているようです。(Future HomeKit could track you through your house and predict your needs)
超広帯域通信が活躍?
HomeKit対応製品のハブとなるHomePod miniは超広帯域通信に対応しています。そのため同じく超広帯域通信に対応するデバイス(iPhone 11、Apple Watch Series 6以降)のユーザーの位置を正確に把握することができます。これを使えば、入った部屋の照明をONにする、退出すればOFFにするといったことは簡単にできそうです。
Appleはさらに自動化を進め、ユーザーの習慣(例えば、夜10時以降にこの部屋に入ると就寝する、平日朝8時に家を出ると帰宅は7時頃、など)を学習することでより、自動化を深めていくと予想されています。学習を深めることでイレギュラーな行動に対応することもそれほど難しくはなさそうで、案外、この方向への進化は早いかもしれません。
問題点もありそう
確かにユーザーを追跡し、AIが学習することでオートメーションを高度化させることはユーザーに大きな利便性をもたらすでしょう。ただ行動や習慣を追跡し学習することはプライバシーの問題と関係してきます。Appleはプライバシーを重視する企業理念を掲げていますが、それでも個人の行動を追跡され、それを利用されることを避けたいユーザーも多くいます。
ユーザーの行動、生活習慣の把握によるHomeKitの高度な自動化はゆっくりユーザーの理解を得ながら進めていくしかなさそうです。私は個人の生活習慣がデータとして外部に送信されても、あまり不快感は感じないタイプなので、早く便利な自動化が使えるようになればと思っています。