Apple Watch Series 3からセルラーモデルが追加され、Apple Watchを単独で利用していてもインターネットへの接続と通話ができるようになりました。しかしその単独利用時の通信に問題が発生しているようです。(新型アップルウォッチ、iPhoneなしの通信機能に問題)
Wi-Fiへの接続を優先
問題を指摘した記者(レビュー記事執筆のためApple Watchを使用)によると、Apple Watchを単独で利用している際にWi-Fiへの接続を優先してしまい、LTEでの通信が出来ていないようだとしています。
Apple WatchはiPhoneが接続したことのあるWi-Fiスポットに接続するようになっており、接続できた時にはSeries 3でなくても単独でインターネットへの接続が可能になります。Apple Watchの通信接続の優先順位は「iPhoneとのペアリング → Wi-Fi接続 (→ LTE接続)」となっていて、Series 3で通信のできないWi-Fiに繋がってしまうとLTEが利用できない状態になると推測されます。
通信できないWi-Fiの具体例としては、カフェやホテル、ファストフード店、駅などに設置されているような、その都度接続の認証が必要なWi-Fiスポットです。これら場所ではゲストコードによる認証やSNSアカウントによる認証のプロセスを経てインターネットに接続できるようになりますが、認証前でもWi-Fiとしては接続を確立しており、それをApple Watchが「接続中」と勘違いしていることが原因と考えられます。
watchOS 4の更新で解決へ
Appleもこの問題を認識しているようで、ソフトウェアの更新で対応するとしています。おそらく早い段階で修正版のwatchOS 4.0.1が配信されると思われますが、カフェやファストフード店など単独利用が多くなると想定される場所でインターネットに接続できないのはApple Watch Series 3の利点を大きく削ぐものになりそうです。
もし仮にこの問題が長引けばApple Watch全体の評判にも影響しそうです。またセルラーモデルが使いにくいとなれば「Apple Watchにはセルラー機能は不要」といった声が大きくなる恐れもあります。そうなればApple Watchの可能性が狭くなってしまいそうなので心配しています。明日に迫っている発売を延期してでも問題を解決してから消費者に届けるのも一つの選択肢かもしれません。