Appleが募集するSiriに関する求人数がここ1年で急増していることが確認されています。昨年4月には60件ほどだったSiriに関する求人は現在では160件規模にまで増えており、Appleは強くSiriの機能向上を目指していると推測されています。
HomePodでSiriは変わるか
2月にアメリカ、イギリス、オーストラリアで発売になり、「春」にはフランス、ドイツで発売予定のHomePodはSiriの性能がそのまま製品の魅力に繋がります。競合商品のAmazon EchoのAlexaは高い水準での音声コントロールを実現しており、これにHomePodがどこまで追いつき、そして追い越せるかはSiriの性能にかかっていると言っても過言ではありません。
またHomePodを世界中の主要な市場で販売するには、その地域で話されている言語の特徴を捉え、それに応じた調整が必要です。単にxx語に対応するだけでなく、地域内で話される言語の数、構文や発音、アクセントの特徴などを全て加味した上でSiriをチューニングする必要があり、それに多くの人員が必要になっているのかもしれません。
SiriKitの普及もイマイチ
AppleはSiriKitを通してSiriをサードパーティー製のアプリの操作にも開放しています。しかしSiriKitの利用は一部に限られており、主要アプリでも対応していないことが多くあります。
LINEやTwitterは一時Siriからの操作が可能だったのですが、いつの間にか操作を受け付けなくなっています。それぞれ、音声でコントロールされてしまうと、アプリの利用回数が減ってしまうデメリットがあり、両アプリがSiriで操作できなくして、それを回避した可能性はあります。
ただしSiriからLINEのメッセージを送ったり、Twitterに投稿したりするのは便利な機能ではあります。こうした機能が戻ってこなければ、Siriが本当に便利な音声アシスタントにはならないでしょう。そしてそれができなければHomePodが便利なスマートスピーカーにもなりません。HomePodがリビングの必需品になるには、Siriの改善は必須であり、そして大量の求人が改善が続いていることを示していると考えられます。