iPhone復調、iPad絶不調、Mac堅調、Apple Watch微妙…

Apple2017年度の第1四半期決算を発表しました。売上高は前年同期に比べて3%の増収となるなど、比較的好調な決算となりましたが製品ごとに見ると明暗の別れる結果となっています。

四半期

減収減益から反転できるか

2016年度のAppleの売上高と利益はともに前年割れとなるなど非常に厳しい年になりました。しかし2017年の第1四半期は前年同期比で売上高3%増、営業利益9%増となり、幸先の良いスタートを切っています。この復調の背景にはiPhone 7の販売好調があったとみられます。iPhoneは前年同期に比べて販売数を5%伸ばしており、増収の下支えの役割を果たしました。

ジェットブラック

一方でiPadの不調は相変わらずで前年同期比で販売数が19%減少売上高は22%も減っています。これは前年のこの時期にiPad ProiPad mini4の発売があったための反動と言えますが、それにしても大きな減少です。iPadはまだiPhoneのように多くの人の生活に密着したディバイスにはなり切れていないことがわかります。

新MacBook ProがMacの好調を支える

Appleは2017年の第1四半期に新しいMacBook Proを発売しました。この影響も決算の数字に表れています。Macの販売数自体は1%増にとどまっているものの、売上高は7%増となっており、単価の高いMacBook Proの販売がMac部門の堅調な数字を支えていることが伺えます。ただMacBook Proは12月頃まで品薄状態が続いており、本格的に決算の数字に影響が出るのは第2四半期以降になると考えられます。

touch bar

Apple WatchiPodApple TVの販売を含む「その他」部門は前年に比べて8%の減収となっています。その他部門の多くの部分はApple Watchが占めていると考えられ、Apple Watchの販売がまだ思うように進んでいないことが伺えます。Apple Watch Series2の発売時の勢いが続いていたはずの第1四半期でこの数字なのは少し不安です。

AppleにとってiPadとApple Watchをどう立て直すか、市場を作り直すかが目下の経営課題なのかもしれません。

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