Apple Cardがアメリカで全てのユーザー向けにサービスを開始しました。今までは招待を受けたユーザーのみが申し込めたのですが、8月20日からは全てのユーザーが申し込めるようになってApple Cardが正式にスタートしました。
新しいクレジットカード
Appleとゴールドマン・サックス、マスターカードが提携して発行するApple Cardはこれまでのクレジットカードに必要だったコストを削減し、その分各種手数料を無料になどで利用者に還元して利用価値を高めています。Apple Cardのコストは高いセキュリティ性能(不正利用補償金の削減)、iPhoneユーザーが簡単に申し込める機能(顧客獲得費用の削減)、iMessageを利用したサポート(サポート費用の削減)によって低く抑えられており、まさに情報テクノロジー時代の新しいクレジットカードと言えるでしょう。
この新しいクレジットカードのサービス開始に際してマスターカードはApple Cardの番号に高い秘匿性があることと番号が不正に表示された場合に即座にカードの利用をストップできるシステムを有しているとし、そのセキュリティ性能の高さを強調しています。またゴールドマン・サックスはApple Cardのサービス開始は消費者サービス部門の成長の始まりにすぎないとコメントし、大きな野望を隠しません。
日本でも消費者部門拡充か
Apple Cardは各国の法令に準拠した形であれば全世界で展開できるサービスです。日本にも数千万人単位でiPhoneユーザーが存在し、そのユーザーを対象にしたクレジットカードサービスは非常に魅力的な事業になるはずです。ゴールドマン・サックスは日本で消費者向けのサービスを始める準備をしていると報じられており、Apple Cardを武器としてこの分野に参入してくる可能性は十分に考えられます。
iPhone人口の多さ、消費市場の大きさなどを考慮すれば、日本市場は比較的優先順位が高く設定されてもおかしくはありません。またApple Cardの審査は比較的緩いとされ、iPhoneをよく使う若年層へのカード発行を積極的に進めることでゴールドマン・サックスの消費者向けサービスの基盤を築くことも可能でしょう。野望に燃えるゴールドマン・サックスには日本市場が魅力的に見えるのではないでしょうか。期待しています。