サンタクララ郡当局、地元企業(含むApple)に大規模イベントの中止を要請

Appleの本社(他にもGoogleやNetflixの本社も)があるカルフォルニア州サンタクララ郡は地元企業に対して大規模イベントの中止を要請しました。これで今年も6月に実施されると考えられていたWWDCは計画の変更を迫られそうです。(Local officials ask Apple and others to cancel conferences and avoid travel due to coronavirusChance Miller

延期は難しい

WWDCは世界中から開発者を招き、毎年6月に開催されます。このイベントは10万円を超える高額な入場料にもかかわらず、毎年参加申し込みが殺到して抽選によって入場者が選ばれるほど人気のイベントとして定着しています。しかし中国から始まった新型コロナウィルスの伝染がアメリカにも達しており、Appleの本社があるサンタクララ郡当局が地元企業に対して大規模イベントの中止を要請しています。

例年、WWDCの参加申し込みは3月中旬から始まるのですが、この時期までに事態が好転する見込みは薄く、Appleは6月のWWDC開催の日程を変更する必要に迫られていると考えられます。WWDCでは9月に正式にリリースされる次期iOS(iPadOS)が大々的に発表されるので、ベータ版によるバグ修正の期間を考えると「延期」や「中止」は難しそうです。何らかの形で6月に開催される可能性が高いとアメリカのネットメディアなどは推測しています

オンラインWWDCか?

近年のAppleの発表イベント(WWDCも含む)はほぼ全てがネットで世界中に同時配信されており、今年のWWDCの基調講演も参加者を一つの会場に集めずにネット配信で実施することは可能でしょう。Apple側からの一方的な発表に限れば今すぐにでもネット配信での開催に切り替えるのは問題ないはずです。

ただWWDCはセッションごとに開発者とAppleがコミュニケーションをとりつつ、新技術の実装方法やアイディアを共有する場として機能している部分もあります。そのWWDCの特性をAppleがどのようにオンラインで実現するかは大いに気になるところです。ちなみにWWDCの参加者募集は今月中旬にも始まります。その時には今年の(もしかしたら今年以降の)WWDCの形がはっきりするのではないでしょうか。Appleの発表に注目したいです