Apple Watchの心電図機能、チリ、ニュージーランド、およびトルコで解放

先週公開されたwatchOS 6.4ではApple Watchのアプリがアプリ内課金に対応するなどの更新が実施されました。ただ私が注目しているのは日本のユーザーにはあまり関係のない「チリ、ニュージーランド、およびトルコでApple Watch Series 4以降の”心電図”Appを利用できます」という更新です。

対応国は拡大中

Apple Watch Series 4から搭載されている心電図測定機能は医療機器の販売などを規制する各国の法律との兼ね合いで、すべての国で使える状態にはありません。ただSeries 4が発売されたときはアメリカでしか使えなかったこの機能も、今回のwatchOSの更新による拡大も含めてかなり多くの国で使えるようになってきました

日本では早くから指摘されていたように、薬事法による規制がApple Watchの心電図機能開放の障害になっていると見られ、いまだにこの機能は使えないままとなっています。しかし昨年来日したAppleのティム・クックCEOは日本でも心電図機能の解放に向けて努力中としており、心電図機能を使いたいユーザーは期待してもいいのかもしれません。

新機能の追加にも影響

心電図機能(不整脈の検知機能)は心臓疾患の早期発見などに役立つと期待されていますが、多くのユーザーは心臓に疾患を抱えているわけではなく、実際にこの機能の恩恵を受けるユーザーはそれほど多くないと考えられます。しかしAppleはApple Watchにさらなる健康管理機能を追加しようとしており、こうした新しい健康管理機能の追加において心電図機能のために取得した医療機器としての認可は大きな意味を持つことになるでしょう。

Apple Watch Series 6には血中酸素濃度を測定する機能が搭載されると噂になっています。この機能(血中酸素濃度を測定する機器)も日本では販売などに関して薬事法で厳しい要件が定められています。Apple Watchが医療機器として認可を受けることができれば、将来的に付加されるであろう機能も日本でも使えるようになるはずで、直接心電図機能の恩恵を受ける可能性が低い私もまずは日本での心電図機能の解放に期待したいです。