M1チップ搭載のiPad Air(第5世代)が魅力的

9日未明に開催されたAppleのイベントで発表された新製品のうち、私が一番気になったのがiPad Air(第5世代)でした。iPad Proと同等のチップを搭載しつつ、カメラやディスプレイ、センサー類を簡略化することで価格を抑えたモデルで、ちょうどいい感じのiPadになっていると思います。

少しProよりのモデル

Appleが販売する最近のプロモデルは高性能を追求する傾向が強く、特に映像(画像)、音楽、3D、AR、機械学習といった高性能なハードが必要な分野でも十分な役割を果たすことを目的として作られています。一方、そうした用途と縁がなく、写真や動画の管理、ゲーム、音楽、動画コンテンツの視聴といった用途を主とする一般ユーザーにとってProモデルはオーバースペックになっています。

もちろん一般ユーザー向けにAppleはiPhone 13iPad AirMacBook Airなどを用意しており、必要十分な性能を提供しています。しかしもう一歩、踏み込んだ性能が欲しいユーザーにとってProモデルとの価格差は購入のハードルになっていたことは間違いありません。

今回発表されたiPad Air(第5世代)はProモデルが搭載する3Dセンサー高輝度ディスプレイProMotionテクノロジー複数のカメラステレオ録音機能4スピーカーオーディオなどを非搭載(もしくは簡略化)することで、価格を抑えています。一方でM1チップを搭載してProモデルのような高速処理を可能にするなど、プロが作品を仕上げる時に使うほどの性能はいらないけど、快適に動画編集や写真の現像を楽しみたいというユーザーにぴったりのモデルになったと思います。

価格はProモデルより2万円安いものの、従来のiPad Airより一歩iPad Proに近づいたモデルになっています。価格と性能のバランスを考えるとiPad Air(第5世代)はなかなか魅力的な機種だと思います。