AppleはiPad ProとiPadの新しいモデルを発表しました。iPad ProはM2チップを搭載したことで処理能力が向上し、プロモデルとしてさらに高い性能を誇る機種となりました。一方、iPadは性能の向上だけでなくデザインの刷新も実施され大幅なアップデートとなっています。
ホームボタン廃止、USB-C採用
新しく発表されたiPad(第10世代)はiPad AirやiPad miniで採用されているデザインを踏襲し、ホームボタンを廃止しています。もともとホームボタンにあった指紋認証センサーはAirやminiと同様に電源ボタン(トップボタン)に移され、外見はiPad Airとほとんど変わらなくなっています。ただカラーバリエーションを用意し、カジュアルなiPadとしての立場を守っています。
iPad Airやminiのデザインを踏襲した結果でもあるのですが、Lightning端子が廃止されてUSB-Cへと置き換えられています。iPadについては新製品発表ごとに順次USB-Cの採用となっていただけにiPadシリーズにおいても順当な更新ではあるのですが、これで各シリーズの最新モデルは全てUSB-C端子搭載となりました。
これ以外にも搭載チップの更新、カメラ機能の向上が実施され、スタンダードモデルでありながら結構使えるiPadという位置付けの製品に仕上がっています。
第9世代も併売
iPad(第10世代)はこれまでの普及モデルから一歩踏み出した位置付けになっている印象です。為替相場の影響もありますが、価格設定は税込66,800円〜に設定されており、今までのように気軽に買えるiPadというわけではありません。アメリカでの価格も329ドル(第9世代)から449ドル(第10世代)へと値上げが実施されており、AppleはiPadを単なる低価格モデルとして扱わなくなった可能性はあります。
その一方でiPad(第9世代)の販売は継続しており、こちらは329ドル(49,800円)の据え置き価格で販売されています。低価格モデルは引き続き第9世代が担い、あと数年は販売が継続されるのではないでしょうか。iPadは子供にも広く普及したタブレットになっており、子供一人に一台ずつ買って与えられる価格設定は重要であり、低価格モデルもiPadには必要です。高性能、高機能のiPadだけでなく、Appleにはスタンダードで低価格なiPadの販売もしっかり継続して欲しいです。