2月,3月でHomePodは60万台出荷との推計 やはり少ない気がする

Strategy Analyticsが発表した2018年第1四半期のスマートスピーカー出荷台数はAppleにとって厳しい結果となっています。この推計では2018年1月から3月まで、Amazonが400万台Googleが240万台のスマートスピーカーを出荷したとされているのに対し、AppleのHomePodは60万台にとどまっています。

不利な要素は多い

他社が数百万台のスマートスピーカーを出荷する中で、AppleのHomePodは60万台の出荷との結果に多くの人は「HomePodは苦戦している」と感じるでしょう。ただAppleには不利な点がいくつかあります。まずHomePodは発売が2月上旬だったため、第1四半期の半分程度の販売期間しかありませんでした。これは出荷台数に多少影響したと思われます。

また価格は349ドルでAmazon Echo Dotの7倍の値段です。Amazonのスマートスピーカーの全てが格安のEcho Dotではないのですが、販売額で比較すれば上位とAppleの差はもう少し縮まることになるでしょう。さらに言えば、販売国はまだアメリカ、イギリス、オーストラリアの3カ国だけです。これでは他社のスマートスピーカーに出荷規模で負けるのは仕方ないのかも知れません。

販売国拡大、格安モデル

HomePodのスロースタートを挽回するため、AppleはHomePodの機能向上と販売国の拡大を計画しています。それぞれクックCEOが「もうすぐ」と発言しているので、近い将来、HomePodの販売国は日本を含めた広い地域に拡大していくはずです。ドイツ、フランスでは「」」に発売と告知されており、これに日本中国南米などが加われば出荷台数上位との差はさらに縮小するはずです。

さらに噂段階ですが、AppleはHomePodの低価格モデルを開発中とされています。HomePodを複数台使用することで、マルチルーム機能やステレオ機能を使うことができるのですが、仮に1世帯に3台のHomePodを揃えるなら、それだけで1,000ドルを超えてしまいます。ユーザーの出費を抑え、一世帯に2台、3台とHomePodを置くことを目指すのも悪くはないでしょう。

これら取り組みが順調に推移すれば、2018年には400万台から500万台のHomePodが出荷できるとの予測もあり、Appleは2019年にも一気にとはいかないものの、スマートスピーカーの先行企業との差をゆっくり詰めていく態勢に入れるのではないでしょうか。