ようやくAppleから正式に中国移動でのiPhone取扱い開始が発表されました。しかし発売日は2014年1月17日と当初の噂より1ヶ月も遅れての発売となります。噂では「TD-LTEの品質に問題がある」、「iPhone 5sとiPhone 5cの取扱い数で揉めた」とありますが真相はどうなのでしょうか。
どちらも信憑性があります。Appleは過去にLTEの品質が悪いキャリアにiPhone 5の取扱いを許可しなかった例があります(WirelessWire News)。スイスの通信会社スイスコムはiPhone 5発売前のAppleの事前テストで不合格となり、4ヶ月程取扱いが遅れました。このようにAppleは通信品質で独自のテストを行なっていることが知られており、今回の中国移動のTD-LTEに問題があった可能性もあります。
TD-LTEの一番の問題はエリアの狭さであり、現在中国のほんの少しの都市でサービスが始まったところです。この状態でAppleが全国でiPhone 5sを発売するのに待ったをかけた可能性はあります。ただ、中国では3Gだけしか使えないキャリアもiPhone 5s/5cを販売しており、また1ヶ月後に劇的にTD-LTEのエリアが広がっていることもありません。
ではやはり販売数量の問題だったのでしょうか。僕はこちらの方が可能性が高いと思います。Appleは日本のNTTドコモとも最後まで販売数量の問題で交渉を続けていました。中国移動は自身の販売力(契約者数は世界最大)を背景にドコモ以上に強く交渉に臨んだ可能性も考えられます。そして世界中でのiPhone 5cの不振を既に知っている状態で交渉したとすれば、やはり5sと5cの販売比率で交渉が難航したと推測するのが妥当だと考えます。
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まさにギリギリの交渉だったのでしょう。