iOS 13ではiPhoneやApple Watchで使えるNFC機能が大幅に拡大します。その機能を使い、iPhoneでも総務省が発行するマイナンバーカードの読み取りが可能になるようです。カードを読み込むことで専用アプリ内で各種手続きが可能になるとされていますが、実際にどこまで使えるようになるかは不透明です。(iPhoneで確定申告、iOS 13のマイナンバーカード読み取り対応で 日経報道)
専用アプリの本人確認に
iOS 13から用途の広がる予定のiPhoneのNFC機能を使い、行政機関が提供するアプリで各種申し込み、申請をする際の本人確認にマイナンバーカードのNFCチップを利用する計画があると日経新聞が報じています。これでiPhoneからも確定申告ができ、健康診断や保育施設の利用、子育てイベント参加申し込みができるとしています。
とはいえマイナンバーにはそれほど多くの情報が紐付けられているわけではないので、あくまで本人確認の手段、入力の簡略化(名前、住所、電話番号の自動入力)程度の使い道しかなさそうです。本気でマイナンバーを使って行政手続きを簡略化するなら、多くの人が目指すキャッシュレス社会と相性のいい機能になるはずですが、それはまだまだ現実味がありません。
将来に期待はしたいが…
もしマイナンバーカードとスマートフォンとを連携させて本格的に使うとするなら、iPhoneに取り込んだマイナンバーカードとお金の出入り(金融系アプリとの連携)、行政サービスの記録(行政アプリとの連携)、家族構成、医療機関受診、処方記録(医療系アプリとの連携)、税金や保険、年金の管理(省庁や地方自治体をまたいだ履歴共有)がそれぞれ連携して、ようやくスタート地点というところでしょう。
iPhone内で決済、金融、医療、福祉、世帯情報を管理しているユーザーは税金などの還付情報をいち早く受けられ、確定申告時に税務署のNFCリーダーにiPhone(マイナンバーカードを読み込み済み)をタップするだけでOK。そんな未来も理論的には可能な気がするんですが、今の中央政府、地方自治体を見ていたら無理っぽい気がしてなりません。