「Apple News +」あんまり上手くいってないっぽい

Appleが春からアメリカとカナダでサービスを開始した雑誌、新聞記事の読み放題サービス「Apple News +」の収益性などについて出版社が不満を表明しています。サービス開始直後は一気に無料体験でユーザーを集めたのですが、その後の有料会員獲得に苦戦しているのかもしれません。

Textureと大差なし

Appleは雑誌読み放題サービス「Texture」を買収し、そのサービスを「Apple News +」へと発展させて、この春からサービスを開始しました。サービス開始後48時間で20万人の無料体験ユーザーを集めることに成功しました。20万人という会員数はTextureが一度も超えたことのない会員数と言われており、好スタートを切ったと理解されてきました。

しかしBusiness Insiderの取材に応じた複数の出版社はApple News +からの収益に不満を抱いているようです。ある出版社はサービス開始前にAppleが説明した収益の20分の1しか得られていないと語っており、また他の出版社はTexture時代に得ていた収益と同レベルとするなど、Apple News +の収益性はかなり低い状態が続いていると考えられます。

発展途上のサービス

出版社は収益性の問題以外にもアプリで表示されるコンテンツが雑誌に偏っており、それを改善するためにApple側が本気で取り組んでいるとは思えないと苦言を呈しています。Apple News +は月額定額制でユーザーの興味に即した、質の高いコンテンツを美しいレイアウトで届けるというサービスであったはずですが、そのコンセプトを具体化するには至っていないようです。

ただ出版社側も始まったばかりのサービスとして認識しており、それほど悲観的にはなっていないようです。少し時間はかかるかもしれませんが、着実にユーザーを伸ばしてApple News +が成功するように願っています。アメリカ、カナダで成功すれば世界展開も考えられ、将来的にApple News +を日本でも提供してもらいたいところです。