「Apple Card」ヨーロッパと中国で商標登録

Appleがまもなくアメリカで開始するApple Cardは開始前から大きな期待を集めるサービスとなっています。しかしアメリカ以外のユーザーは蚊帳の外って感じで、アメリカの盛り上がりを眺めるほかない状況です。しかしここにきて多地域展開の可能性を示唆する情報が出てきました。

Apple Card

ヨーロッパ、中国、香港

AppleがアメリカでのApple Card開始を前に、ヨーロッパと中国、香港で「Apple Card」の商標登録手続きを進めていることが明らかになりました(Patently Apple)。商標の悪用防止のため、具体的な計画前に登録して他者の使用を制限するケースもあり、この事実を以ってApple Cardがヨーロッパと中国、香港に進出するというのは少し気は早いでしょう。しかしAppleがApple Cardの多地域展開を視野に入れている可能性は高まりました。

Apple Card

Appleと共同でカードサービスを提供するゴールドマン・サックスの幹部も海外進出に積極的な考えを表明しており、近い将来(と言っても年単位の時間は必要と思われます)、ヨーロッパでApple Cardが使えるようになる可能性は高そうです。Apple Payがアメリカで始まったのちに徐々に対応地域を拡大し、現在では多くの地域で使えるようになっているのを考えると、Apple Cardが多くの地域で使えるようになるのは非現実的ではないでしょう。

日本ではどうなる?

Apple Cardの収益モデルはアメリカでクレジットカードサービスの構造に支えられています。Apple Cardの年会費、各種手数料は無料で、ポイント還元率も比較的高めに設定されています。それでもApple Cardが事業として成立するのは、宣伝費用を抑え、不正利用に強いカードにした他、アメリカで多くの人が利用しているリボ払いにおいて、一般的な利率を設定しているからとされます。

Apple Card

日本ではリボ払いを避けるユーザーが多く、Apple Cardの収益構造を日本にそのまま持ち込みにくいと言われています。また金融関連の法律の問題、ゴールドマン・サックスの日本での事業基盤の問題など、Apple Cardの日本進出には高いハードルがありそうです。それでもApple Cardが大きな収益を生み出すことがわかれば、いずれ日本市場にも進出してくると期待はしています。いつになるかは不明ですが。

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