HomeKit対応機器を揃えるには家族の理解が不可欠

AppleはHomeアプリSiriなどから様々な家電をコントロールできるプラットフォーム「HomeKit」を提供し、対応家電の増加に力を入れています。日本でも徐々に対応する家電が増えてきて照明以外でもHomeKit対応家電によるホームオートメーションの可能性が広がりつつあるのですが、導入に際して問題がないわけではありません。

物理スイッチが邪魔

日本で買える(正規に販売されている)HomeKit対応製品各種照明温度・湿度センサー、人感センサー、窓や扉の開閉センサー、スマートコンセントブラインドスピーカーとゆっくりですが増えてきました。これらを組み合わせることで「日の入りの時刻になるとブラインドを下ろして照明を明るくする」、「トイレに人が入ったら照明をつけ、一定時間で消灯する」、「起床30分前にブラインドを上げてホットカーペットをつける」なんてことも可能になっています。

しかし全てのオートメーションが円滑に進むためには物理スイッチがONのままである必要があります。照明を消すためにスイッチをOFFにしてしまうとHomeKitからは操作できません。ホットカーペットの電源をOFFにされると、いくらスマートプラグ経由で操作しようとしてもホットカーペットは反応しません。一人で使うスペースなら自分だけが気をつければいいのですが、子供を含めた家族で住む家だと誰かがスイッチで電源を切ってしまいます

物理スイッチを代替するHomeKit対応のボタンもあるのですが、家のスイッチをそれに置き換えていくのも合理的ではありません。なんとかHomeKit対応製品を家でも増やしていきたいのですが、家族に操作と利便性を教えて導入を説得するのは難しそうです。また家電コントロール用に複数台のiPadも必要になるでしょう。ホームオートメーションへのハードルは家族が多いほど高くなります。