Appleは8月5日に自社のマップアプリをアップデートして日本でもApple版ストリートビューと言われている「Look Around」の提供を開始しました。何かと比べられる両社のサービスですが、現時点でのLook Aroundとストリートビューの違いを比較します。
エリア
AppleのLook Aroundは提供開始時点で東京、神奈川、愛知、大阪、京都、奈良、茨城、埼玉、千葉、滋賀、兵庫の各都府県の一部地域で利用可能と説明されています。日本全国、くまなくカバーしているストリートビューに比べるとかなりエリアは狭くなっています。しかしエリア内では車がギリギリ通れるような道だけでなく、徒歩でしか通れないような細い道もカバーされており、エリア内での両サービスの差はあまりなさそうです。
これからAppleも対応地域を広げるべく作業を進めていくと考えられます。大都市、地方の中心都市などは比較的早い段階でLook Aroudの対象地域となるのではないでしょうか。提供開始時点で生活圏がエリア外となっているユーザーも期待して待てばいいと思います。
表示と操作
Googleのストリートビューは道路を移動する際、建物は歪み、ピントはボケてしまい、一定間隔で撮影した写真を無理やりつなげた感じがありました。一方でAppleのLook Aroudは移動中もスムーズに画像が動き、本当に移動しているような感覚に陥ります。
左がAppleのLook Aroundの動き、右がGoogleのストリートビューの動き。 pic.twitter.com/GvSoAUwfjS
— ふーてん (@hu_ten_) August 5, 2020
上の動画は双方(左:Look Around、右:ストリートビュー)を比べたものですがその違いは歴然です。両サービスで収集しているデータ量が違うのかもしれませんが、Look Aroudの方がわかりやすくて見やすいのは確実です。また操作性もLook Aroundの方が高い印象です。ストリートビューのように前に進むつもりが上を見てしまうってこともありません。
地図機能との連携
Look Aroundの特徴の一つがiOSアプリでも画像を地図内に表示できる点です。そのため徒歩経路を表示して、その経路沿いにLook Aroundを進めていくことも可能です。分かりにくい路地の曲がり角の目印を確認するのにもってこいの機能でしょう。
また地図の飲食店などの情報とLook Aroundを一度に表示できるのも便利です。店の外観を確認して、口コミではわからない情報をLook Aroundから得られるかもしれません。
こうしたマップ機能との連携や操作性の高さからAppleのLook Aroundはかなり使える機能になりそうです。現時点ではエリアの点でストリートビューの足元にも及ばない存在ですが、一旦エリアに入ってしまえばiPadやiPhoneユーザーならLook Aroundを使った方が遥かに便利に感じると思います。