ソフトバンクのスプリント買収に横槍を入れたディッシュの評判

ソフトバンクのスプリント買収、米国規制当局との折衝などでなにかと障害があるようですが今までは一つずつクリアしていっていた印象です。しかしここに来て最大の障害が現れました。米国の衛星放送会社「ディッシュ・ネットワークス」がソフトバンクの提示する金額を上回る条件での買収提案を行なったようです(ロイターによる報道)。

企業買収は様々な理屈抜きに金額本位で進んでいきます。それはソフトバンクがイーアクセスを買収したときに自身が体験したことでしょう。時価の数倍と言う買収金額を提示し、KDDIを出し抜きました。今度はソフトバンクが出し抜かれてしまうのでしょうか。

さて、ここで買収の行方と同時に注目されるのがディッシュの企業風土です。『「アメリカでいちばん意地悪な会社」ディッシュ・ネットワーク』に詳しく書かれていますが、経営者が現場の細かい判断に口出し、コストカットに厳しい、と評されています(もっと辛辣な批判もあるようです)。さらに一番厄介なことに「口出した結果、上手くいく」らしいです。

どこかの会社の一般的な世評とよく似ています。非常に興味深い企業同士の買収合戦になりそうです。iPhone, iPad(の販売と通信契約)がメインのソフトバンクは買収による相乗効果が薄そうと評されていました。しかしディッシュ側はある程度説得力のある買収後の事業計画を提出しているみたいです。ソフトバンクがどのように不利を跳ね返すかも注目したいです。

Dish Networksの業績推移(Yahoo!Financeへのリンク)

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