日本を訪問中のAppleのティム・クックCEOは岸田総理とも会談しています。この場で岸田総理はクックCEOにiPhoneへのマイナンバーカード取り込みへの対応を要請したと報じられています。(iPhoneにマイナカード機能 首相、クック氏に搭載要請)
ウォレットアプリの機能
AppleはiOS 15から身分証明書をiPhoneのウォレットアプリに取り込む機能を実装しています。アメリカでは一部の州で運転免許証や州発行の身分証を取り込めるようになっており、iPhoneは徐々に公的な身分証明書の取り込みにも対応しつつあります。日本のマイナンバーカードもこのウォレットアプリの仕様に合わせて作れば、安全な形でiPhoneへの取り込みが可能になると思われます。
It’s incredible to be back in a country that’s so near and dear to our hearts at Apple. Thank you, @kishida230, for the warm reception. We’re looking forward to continuing to grow and invest across Japan. pic.twitter.com/vxUF3nVYOV
— Tim Cook (@tim_cook) December 15, 2022
ただAndroidスマートフォンには来年4月以降に取り込み可能と報じられていますが、iPhoneについては対応時期未定で少し遅れているとされます。この遅れの原因は不明ですが、今回注目の集まる場所で岸田総理からティム・クック氏に対応の要請が出され、それに「取り組みたい」と応えたことで、ある程度の話が進んでいることが伺えます。このような会談での話題は事前に調整されているのが通例で、互いにとって前向きな話題が選ばれます。
Appleとしても日本で数千万人分の身分証明書をiPhoneに取り込むことで、この分野での実績を積み上げることができます。またAndroidスマートフォンにはできてiPhoneにはできないとなれば、日本でのブランドイメージの毀損にもつながります。日本政府側からの機能面での要請も、Appleはすでに柔軟に対応している可能性はあります。私はマイナンバーカードの取り込みについて、スケジュールは未発表ながらもある程度メドが立っていると予想しています。