去年の今頃、ソフトバンクとKDDIは慌てるように2.1GHzでのLTEサービスの開始をアナウンスしました。そこから半年ほどで両社ともに数千局のiPhone用のLTE局を準備しました。まさにAppleが王のように降るまい、KDDIとソフトバンクに2.1GHzでのLTEサービスの開始を命じたような形でした。
本日発表されたS4 |
さらにiPhoneに対応した周波数を持つイー・アクセスの買収にまで発展し、Appleが通信業界の再編を後押ししたとまで言われました。まさにAppleが王として世界をコントロールしたかのようでした。
しかし、今日、iPhone最大のライバルであるGalaxy S4が発表され、LTE通信仕様は「最大6つのバンドをカバー。各国の市場に合わせたモデルを発売」としました。
サムスンは王にはならなかったのです。各国のキャリアの事情に合わせて、少しでも多くの端末を売ろうという戦略です。
ライバルがこの戦略に出た今、Appleは従来通りの王様でいられるのでしょうか。僕は無理だと思います。通信仕様ごとにiPhoneのモデルを別ける必要に迫られると予想します。利用者に取ってはそれがベストです。強いAppleも魅力的ですが、使い勝手のいいiPhoneはもっと魅力的です。