iPhone 4G(LTE対応の次期iPhone)がカバーするといわれている2GHz帯でのLTEですが、各キャリアが整備している基地局の情報をみると、使用する周波数帯の幅はほぼ5MBとなっています。この幅でLTEサービスを提供した場合、下りの理論値は最大37.5Mbpsになります。KDDIで4局、ソフトバンクでも14局ほど10MB幅(下り理論値の最大が75Mbps)で基地局免許を取得いていますが、これらの電波を拾う事は殆どないでしょう。
au iPhone 4Sの通信速度 これの12倍だと20Mbps!? |
結果としてiPhoneのLTEは現在のソフトバンクの最大値14.4Mbpsの約2.5倍、auの最大値3.1Mbpsの12倍の通信速度となりそうです。auのiPhone 4Sユーザーにとっては機種変更に寄って劇的な速度の向上が体感できそうです。一方でソフトバンクユーザーからしてみれば既にADSL回線並みの速度で通信できているので、それほど劇的な違いを見出す事はできないかもしれません。
ただLTEは速度が速いだけでなく、遅延が少ない点も忘れてはいけません。一般的な3G回線なら遅延は120msくらいでしょうか、それがLTEでは半分くらいになると言われています。これはインターネットのサイトをブラウジングする時の体感速度を上げてくれるもので、下り最大37.5MbpsのLTEでも自宅の光回線にも引けを取らないインターネット環境が期待できそうです。
速度の次に重要なのが接続可能エリアですが、整備に時間がかけられない制約上、狭い範囲でしか使えないのはしょうがないと諦めています。ただ、エリア内では安定して使える(穴のないエリア構築)ようにして欲しいところです。iPhone 4G発売まで残り時間あと僅か、キャリアがどこまで整備できるか、キャリアの技術力を測る目安となりそうなので注目しています。