BeatsXを買うべきか、AirPodsを買うべきか どこを比較して選べばいいのか

2月9日、当初の予定から数ヶ月遅れでようやく発売となったBeatsXですが、同じくW1チップを搭載しているAirPodsとどこが違って、どこが同じなのでしょうか。細かくAirPodsBeatsXを比較します。

バッテリー持続時間

AirPodsBeatsXも省電力性能を向上させるW1チップを搭載しており、省電力性能は他のワイヤレスイヤホンを大きく上回ります。AirPodsの連続使用時間は5時間、一方BeatsXは8時間のバッテリー持続時間を誇ります。BeatsXは一日充電なしで利用できる性能となっており、この点ではAirPodsを上回っています。またBeatsXは5分の充電で2時間再生が可能で、AirPodsが15分充電で3時間利用可能であることに比べると手軽に急速充電できることがわかります。

しかしAirPodsはケースに収納することで充電が可能であり、ケースのバッテリー容量を加算すると合計で29時間の利用が可能になっています。そのため連続して長時間利用しないならAirPodsの方が家で充電する手間が少なくなります。単体で8時間のバッテリー持続時間のあるBeatsXか、ケースを含めて29時間持続するAirPodsか、自身の利用状況を考慮して選ぶことになります。

ちなみに充電は双方ともにLightningケーブルを利用します。iPhoneと共通なので、iPhone用に充電ケーブルを持ち歩いている人は荷物が増える心配はありません

装着感は全く違う

AirPodsの形状はiPhoneに付属するEarPodsとほぼ同じです。軽くひっかける様に装着するので、耳への負担は少ないものの、しっかりと固定されているという感覚はありません。一方でBeatsXカナル型のイヤホンであり、耳に押し込んでしっかり固定される形状になっています。どちらが好みかは分かれますが、しっかり固定されたイヤホンが好みの人BeatsXを購入した方がいいかもしれません。

なおAirが落ちやすいのでは?という疑念は発売直後に消え去りました。AirPodsはほとんどの人の耳の形状にマッチして落ちにくい形をしています。BeatsXは左右がワイヤで結ばれているぶん、落ちた時に落下する恐れは少ないものの、ワイヤに引っ張る力がかかルためAirPodsよりも落ちやすい可能性はあります。耳の形には個人差があるため、BeatsXの購入を検討している人も発売後に実際に店頭で試着して選ぶのがベストだと思われます。

BeatsXは低音重視のセッティング

BeatsX発売直後のレビューを参考にすると、音質はまずまずで低音に重点の置かれた設定になっているようです。カナル型であることも手伝って、周囲の雑音をシャットダウンして音楽を楽しむことができるのが特徴となっています。この点はインナーイヤー型のイヤホンであるAirPodsとは大きく異なります。

またAirPodsは中音域をクリアに再現する設定になっているとされ、この点はBeatsXとは大きく異なります。音質には好みの問題もあるため、こだわりがある場合は実際に店頭で比較して決めるのがベストでしょう。ただAirPodsもBeatsXもiPhoneに繋いで屋外で楽しむ分には全く問題のない音質であるのは確かです。

Siriの起動

BeatsXでもSiriが利用できます。起動は左耳のイヤホンから伸びるワイヤ上にあるRemoteTalkを使います。イヤホン本体をダブルタップしてSiriを起動するAirPodsに比べれば目新しさのない操作方法ですが、確実にマイクが口元にあるBeatsXの方がSiriの利用は便利かもしれません。

AirPodsでSiriを利用する場合はマイクが口元にしっかり向いている必要があり、少しずれているとSiriが「聞き取れませんでした」と返してきます。結構頻繁に聞き取れないことがあるので、マイクの角度は比較的シビアな気がします。iPhoneでの通話にもこのマイクを使うのですが、やはり角度は重要になってきます。完全ワイヤレスイヤホンの限界かもしれませんが、マイクの利用に関してはAirPodsのマイクの感度がイマイチなだけに、BeatsXの方が優れている可能性はあります。

価格は少しBeatsXの方が安い

AirPodsは税抜き価格16,800円で販売されており、同じく税抜きのBeatsXの価格(14,800円)よりも2,000円高くなっています。この価格帯なら2,000円は誤差のうちかもしれませんが、安さを重視するならBeatsXに軍配が上がります。またAirPodsは発売直後から品薄が続いており、ヤフーオークションなどでは定価から5,000円程度高い価格で取引されています。

そのためすぐにでもW1チップの良さを安く体感したいならBeatsXが第一の選択肢になるかもしれません。ただBeatsXも発売が延期された影響で、長く待ちわびている人が多くいるとみられ、発売直後は品薄になってすぐに入手するのが困難になる可能性もあります。こればっかりは蓋を開けてみるまでわかりません。