AppleはiOS端末で家電などをコントロールするプラットフォーム「HomeKit」の説明ページを更新しています。ページでは新たに動画も公開され、HomeKitで何ができるかが具体的に見えるようになっています。AppleはこれからAmazonやGoogleとホームアシスタント端末で競争していくことになると予想されており、それに備えた更新とも考えられます。(Apple iOS – Home)
Siriで操作、オートメーションで操作
動画ではHomeKitに対応したブライドやコンセント、エアコン、照明をSiriで操作する様子、オートメーション設定で自動的に複数の操作を行う様子が映されています。HomeKit対応製品を揃えればこんな生活ができるというのを端的に示しています。
しかし日本でこの生活をするには圧倒的にHomeKit対応製品の数が足りません。現在HomeKitに対応していて、国内で正規の販売ルートに乗っているのはデロンギのオイルヒーター、フィリップスの照明、Elgatoのセンサー類のみです。これだけでは動画にあるような生活はできません。
HomeKit対応製品は一つ一つが便利なだけでなく、それぞれがApple TVやiPadをハブとして連携させられる所にあります。その使い方が日本ではまだできません。
普及が進めば日本でも対応製品数が増えるか
現時点で国内メーカーが家電製品をあえてHomeKit対応とするメリットはあまりありません。対応製品がほとんどなく、国内にHomeアプリを積極的に使いたいと考えている人がほとんどいない現状で、家電や住設機器にWi-Fi機能を搭載するのはコストのバランスが取れなさそうです。
HomeKit対応製品の輸入にも同じことが言えるでしょう。HomeKit対応製品の潜在ユーザーが少ない状態で国内販売のための各種認定を取得するのにはリスクがありそうです。今後、Appleが粘り強くHomeKitの普及に努め、国内で買える対応製品が増えてくれば、ある時を境に一気に普及する可能性はありそうです。しかし現状では、その爆発的な普及が見込めるようになるで年単位の時間が必要と考えています。