Appleは通信事業に興味なし(今のところ)

Appleのティム・クックCEOはインタビューに応えて、「Appleが通信事業に進出すること、MVNOとなることは、Appleが好むものではない」と発言し、 Appleの通信事業進出という憶測を否定しました。

Apple SIMの利便性向上に注力か

Apple SIM

昨年日本でも使えるようになったApple SIMは、9.7インチiPad Proからe-SIMとして内蔵されるようになり、さらに便利になりました。AppleはこのApple SIMで事業者との契約を円滑にできる仕組みを提供しています。

今回のクックCEOの発言で、Appleがこれ以上は通信事業へと進出する意図がないことが判明しました。当面、世界中、どこでもApple SIMがあれば簡単に通信契約が結べる環境を整備していくことになるのだと思われます。

当面は通信キャリアとの関係を重視

AppleはiPhone販売で世界中の通信キャリアと深い関係を構築しています。iPhone向けに特別なプランが用意され、発売日にはキャリアと一体となってプロモーションが行われます。また通信技術などでも世界中の通信キャリアと技術分野で一定の提携関係にあります。

Apple SIM Partners

このようにAppleと深い提携関係にある世界中のキャリアとの関係を壊しかねない、通信事業への進出はより慎重に考慮すべきものなのでしょう。Apple SIMがiPadだけに限られているのも、通信キャリアとの提携関係を尊重する狙いがあるのかもしれません。

将来的には…?

ただ、現時点でクックCEOが通信事業への進出を否定し、また状況的にも進出の可能性が低いとしても、将来的にどうなるかはわかりません。Googleは既にMVNOとしてサービスを始めており、仮にGoogleがMVNOとして大成功すれば、それを横目にAppleが静観するのも考えにくいことではあります。

Google MVNO

iPhoneの売れ行きが鈍っていますが、より便利なスマートフォンを求める需要は依然として高い水準にあります。Apple SIMiPhoneの組み合わせが、より便利で、よりAppleらしいサービスを提供できる組み合わせになるとすれば、今回のクックCEOの発言は覆されることになるかもしれません

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