AppleはSiriを搭載したホームアシスタント端末の開発を進めているとの情報が出ています。AmazonがAmazon Echoとして、GoogleがGoogle Homeとして参入している分野にAppleも乗り込んでくるのでしょう。
Apple TVが担うはずだった?
昨年、新型Apple TVの発売前、この端末にはSiriが搭載され、各種家電・住設機器と連携してHomeKitの核となると期待されていました。しかしSiriは搭載されたもののHomeKit対応端末の普及の遅れも影響して、家電などの操作の中心となる機能は提供するに至っていません。
この遅れをAppleはSiriをアプリ開発者向けに開放し、様々なアプリと連携させることで解消する方向に動いたのでしょう。アプリの多さ、便利さ、開発者の多さはAppleの最大の強みであり、この強みを利用したホームアシスタント端末には期待です。
どんなことができるのか
例えば「Hey, Siri 暑いからエアコンの温度下げて」と言えば、端末と連携したiOS端末のリモコンアプリがエアコンを操作してくれたり、「Hey, Siri タクシーを呼んで」と頼めば、配車アプリに自宅として登録した場所にタクシーを呼んでくれる。「昨日のドラマの続きを見たい」と言えば、Apple TVで見ていたドラマの続きを再生してくれる。そんな面白い未来が見えてきます。
今でもiPhoneやiPadでできることかもしれませんが、声で操作するのは何かと便利です。直感的な操作が重要とよく言われますが、人は会話を直感的にできます。その会話で操作するのは直感的以外の何物でもありません。
アプリ開発にも影響
例えばホームアシスタント端末のSiriに「ピザを注文したい」と頼んだ場合、ドミノピザのアプリを開くか、ピザハットのアプリを開くか、ユーザーが予め設定することになるのでしょう。この設定を勝ち取るために、アプリ提供者はライバル会社に先駆けてアプリをリリースする必要がありそうです。
また使い勝手も重要でしょう。声だけで目的が完了させられれば、ユーザーは便利だと感じるはずです。一方で注文はホームアシスタント端末でできるものの、決済はiPhoneからとか、細かい部分に不便さが残れば初期設定を他社のアプリに移動する可能性が出てくるでしょう。
このホームアシスタント端末の噂が本当だとすれば、アプリ開発にも大きな影響を与えるでしょう。