3月にAppleは多くの新製品、新サービスを発表しました。その中で地味な存在なものの一定の注目を集めたのがiPadアプリ「Swift Playgrounds」の日本語対応でした。それまで英語にしか対応していなかったので、これでこのアプリで学習するハードルが下がりました。
5歳の子供でもSwift Playgroundsを使えるか
Swift Playgroundsは子供でもSwiftによるプログラミングを学べることが一つの特徴になっています。用意されている課題はかなり初歩的なことから始められるので、ある程度の年齢の子供なら大人と一緒にこのアプリでプログラミングの初歩を学べるはずです。試しに4月に年長に進級した5歳の娘にこのアプリを触ってもらいました。
iPadでゲームするー?と誘うと予想通り乗り気で食いついてきます。最初は一緒に簡単な課題を解いていくと同時に、コマンドが何を意味するのかを覚えてもらいます。コマンドは英語なのですが、子供なりに文字の形で理解しているようです。課題をこなすうちに多くのコマンドを組み合わせて簡単なミッションをクリアすることはできるようになりました。
最初のうちはプログラミングというよりも、パズルのような感覚で遊んでもらいましたが、以降は関数を使うことになり、複雑な思考が必要になってきます。今は娘も「もっとやりたい、もっとやりたい」と言っていますが、これ以上難しくなっても興味を維持できるかは微妙です。Swift Playgroundsが優れた教材なのはわかりますが、いかに子供の興味を維持しつつ、ミッションをクリアする楽しさを感じてもらうか、大人の工夫が必要になりそうです。
Swift Playgroundsの対象年齢は?
5歳の幼児はようやく「右」「左」がわかってくるころです。ただSwift Playgroundsの初級教材はこの「右」「左」の概念が重要になります。関数を学ぶ第一歩が「左に90度回る」のコマンドを3回組み合わせて「右に90度回る」のコマンドとする練習です。ここで「右」「左」があやふやだと躓きます。
また課題が進めば、ループ処理やif, elseも初級の段階で出てきます。これを未就学児が学ぶには本人の才能と教える側の工夫が必要になるでしょう。Swift Playgroudsでプログラムを学ぶとしたら、少なくとも小学校3年生くらいの理解力は必要と感じます。ただそれよりも下の年齢でも子供の学習意欲が高ければ、教える側の工夫でどんどん課題をクリアしていくことは可能だとは思います。
ちなみにAppleが開催するSwift Playgroundsを利用したプログラミング講座は6歳から参加可能になっています。この歳くらいで一度Swift Playgroundを触らせてみて、子供がハマれば課題をクリアできるように大人が補助してあげるのがいいかもしれません。