スプリント事業は改善しているのか。契約数は?フラミリー効果は?T-Mobileに逆転される可能性が出てきたのでは?またアリババへの投資の背景は?今のアライアンスは?長期保有?
孫社長
心配はしていない。過去6年でネットワークへの設備投資が殆ど出来ていない。それをまず出来るだけ速く再構築。それが出来てから様々な営業活動をする方が効率がいい。内部の効率化を行なってから、今年後半から契約数を増やす。
アリババとの出会いは、2000年に中国に行った時、20社程度にあった。伸びていく企業。そのなかで1社だけ即断即決で投資を決めたのがアリババ。最初の5分会って残りの時間は出資をさせて欲しい、20億受け取って欲しい、お金は邪魔にならないだろと押し問答。その後に結果が生まれた。20名会った中で圧倒的に伸びる予感を与えてくれた。言葉のやり取り、目のやり取りが決めて。動物的臭いを感じて投資した。短期的な金銭のためでなく長期的なパートナーとして協力しあってやろうと合意。そういう思いから始まったので、これからもパートナーシップを大切にしていきたい。IPOで株を売却するつもりはない。パートナーシップも継続。
日経コミュニケーション ホリコシ
国内のネットワークについて。KDDIやドコモがキャリアアグリケーションで150Mbpsになる。このままではソフトバンクは見劣りする。現状の認識ではイーアクセスとソフトバンクのCAは困難。900MHz帯 今春から?LTEが始まった形跡もない。移行作業は?この後は?
孫社長
900MHz帯は総務省から貰った周波数。ドコモ、auは何年も前から15MHzの認可を貰ってやっている。我々は実際は使えるのは5MHzだけ、残りの10MHzは現在使用中の事業者がいる。酷い許認可で怒り狂ってるけど貰った。おとなしく受けてる。その10MHzについては使っている事業者に立ち退いてもらって、代替機器を提供して、移行の手伝いをして、まどろっこしいプロセスを経ている。4月からは立ち退きが終われば電波をふける。立ち退きの最後の数社のところについて手続き中。それまでは電波を吹けない。それを考えると最後の手続き中。実際にサービスインは今年の夏。手続きは順調。思いのほか順調に進んだ。夏以降。CAについて将来のサービスについてはコメントしない。ドコモは5年、6年も前からLTEと宣伝してきたが、我々はノーコメントだったがLTEでサービスインしてトップに立っている。後数ヶ月で900MHzを使ってCAも可能になる。ただ原則として将来のスペックについては言わない。発表は後発、準備は同時にやっている。iPhone取扱いのときもそうだった。
野村證券 マツノ
新料金プランについて、ドコモがデータシェア、音声定額を発表。どのような考えを持っているのか?アリババについて、ファイリングでは30%以上の出資率を維持。株主の議決ではソフトバンクが影響力を持っている。中長期にコミットして言うべきは言う株主となるのか。
孫社長
データシェア、音声定額は世界的な流れ。我々が実質的な音声定額を発表。NTTの場合はある意味ずるい。どこにかけてもだけど自社のシェア、固定のシェアで圧倒的なシェア。グループ内で完結できることが多い。制限のない音声定額をやりやすい。我々は無制限に音声定額を許すのは難しい。1000回、500回までと工夫している。ドコモがやった以上、それに劣るプランを出す訳にいかない。我々なりの角度で、バランスでやっていきたい。方向性は音声サービスはVoLTEで定額になっていくと思っている。
いままで株主としてジャック、ジョー、ヤフーから1名、ソフトバンクから1名。私自身が取締役としてやっている。今後もこの戦略的カンパニーであることに変わりない。同志的結合である。
テレビ東京 エノモト
MVNOについて、ソフトバンクはこのごどのようなスタンスで臨むのか。それともソフトバンクが低虜金プランを出すのか。SIMロック解除についても、対応機種については?
孫社長
是々非々でやる。MVNOはコストによるが、ドコモはユーザー数が多く設備投資の効率が良くて回線品質もいい。ドコモの回線が理にかなっているが、詳細はよくわからない。我々としてはケースバイケースでやっていく。Yahooとの提携は我々なりのMVNOに近い形になる。ディズニーともそういう関係で先駆的な取り組みを行なっている。今後も是々非々で検討。
SIMロック解除については何度も提供しているが、実需がない。iPhone独占時は要求が多かったが3社でiPhoneが提供され、さらにAppleがSIMロックフリーの端末は入手可能。すでにSIMロック解除の熱は冷めている。
フリーランス イシノ
夏商戦の発表会をやらない理由。ラインナップを見せていかない?料金プランを延期しているが、待ち望んでいるユーザーもいるはず、メドは?
孫社長
今までは商品発表会をやってきたが、携帯の端末をたくさん揃えて出す時代は発表会をする必要性があった。今はiPhoneと数機種のスマホ(Android)、スマホ以外の機種の技術進化はなくなった。なので発表会という形で仰々しくやる意味がなくなった。Androidにはあんまり機能の差がなく、発表会という形式は役割が終わったと認識。仰々しい発表会は、数年、10年はやらない。新プランはそれほど長い時間はかからない1、2ヶ月の内。ただ検討次第では伸びる可能性はある。場合によってはドコモの結果を受けて、直前、直後も有り得る。出す以上は見劣りする形では出さない。同等、もしくは少し角度を変えて出す。
ブルームバーグ グレース T-Mobile買収について、今年アクションするとすればスプリント事業に影響は?
孫社長
ノーコメント
アメリカは上位二社の寡占状態。競争相手として機能するためにはスケール拡大が必要。スケールを追い求めることははっきりしている。それがどのような形で前に進展するかは、現時点ではノーコメント。
ブルームバーグ グレース
ボーダフォンジャパン買収の時は競争を持ち込んだ。ケータイの価格を安くする。その後日本ではそこまで下がっていない。アメリカではスプリントは価格革命をもたらすのか。
孫社長
まず事実を申し上げたい。我々はボーダフォンジャパンを買収する前。1ヶ月1万円払っているお客さんがたくさんいた。参入後、プライスリーダーとして基本料を下げ、通話も自社網内無料を打ち出して、必死の思いでARPUをアメリカよりも安くした。1ユーザーあたりのデータトラフィックはアメリカの3倍。安くなったのが事実。日本が高いと言うのは勘違い。事実誤認。総務省が層考えているのなら訂正していただきたい。アメリカでも少なくとも競争相手として十分な存在感を示せる規模になれば、ネットワーク、価格競争を展開できる。
テレビ朝日 シバタ
アリババ上場申請の感想。
孫社長
大変嬉しく思っております。アリババは世界的規模の、レベルのインターネットカンパニーになった。そのことが株式上場によって透明性を持って、信頼感、安心感を持って、世界中の投資家、ユーザーの信任を得る。これはユーザー、投資家にとっても素晴らしいこと。ソフトバンクはアリババにであて幸せだった。
TBS カガ
今後、北米での展開とドコモを抜いた要因
孫社長
米国への進出は始まったばかり。7年前に似た状況。ネットワークは悪い。ブランドは傷ついている。収益は厳しい。困難な戦いだが、確実に改善していきたい。そのためにも規模の拡大が臨まれること。これによって本格的な競争が出来る。ドコモとの違いは競争意欲、成長意欲、利益意欲。ハングリー精神が最大の違い。成熟市場だけに留まるのではなく、それ以外の市場、インターネットとの融合も深める。内外ともに伸ばしたい。