Apple、新しい「データとプライバシー」のページを公開

Appleは自社サイト内の「データとプライバシー」のページをリニューアルし、Appleが保管しているデータをユーザーが把握し、それを修正し、または完全に削除(Apple IDを削除)できるページを公開しています。これは近年高まりつつあるユーザーのプライバシーを強く保護すべきという流れに即したものと考えられます。

Appleが保存しているデータ

今回公開されたページで一部のユーザーはAppleが保存しているデータをコピーすることができます。これでユーザーはAppleがどのようなデータを保存しているか確認できることになります。もしこの保存データが自身の許容できる以上のものなら、このサイトでApple IDを削除し、情報を完全に消去することも可能です。

ただ現時点でこの機能を利用できるユーザーは限られている模様です。僕の日本で登録されたApple IDで「データとプライバシー」にアクセスしても、データの修正とアカウントの削除しか表示されません。データのコピーやアカウントの一時停止といった選択項目は出てきません。世界中で一斉に対応というより、国ごと(もしくはユーザーごと)に順次対応となっているのかもしれません。

データ利用と利便性の狭間で

Appleはユーザーのデータ(属性、閲覧履歴、検索履歴など)を自社のサービス内であまり利用しないことで有名です。一方でGoogleはこれら情報を積極的に利用してユーザーの利便性向上を図る企業です。両者の違いは提供するサービスの利便性にも現れています。音声アシスタント位置情報を利用した地図サービス音楽配信サービスのオススメ楽曲ニュースアプリの記事選択など、その影響は様々なところに現れています。

これらサービスでも、Appleがその気になればGoogleと同レベルの利便性を提供できるようになるでしょう。しかしデータ利用に慎重なAppleはサービスの利便性よりもユーザーのプライバシーを重視しているため、なかなかSiriやMapアプリが便利にはなりません。個人的にはもっと情報を利用してもらってSiriも地図も便利になればいいと思うのですが、Appleはそれを良しとはしていないようです。

これからもプライバシーサービスの利便性は二律背反な関係として、多くの企業を悩ませることになるでしょう。この問題に明確な答えはないと思いますが、プライバシーに対する一貫した姿勢が企業の信頼性を確保する上で重要になるのは間違いないでしょう。Appleもそのことを十分理解しているはずで、同社のプライバシーポリシーはそう簡単には変わることはなさそうです。