Canalysの最新データによると、2018年第1四半期のApple Watchを含むウェアラブルデバイスの出荷台数は前年比で35%増となる、2,050万台を記録しました。このうちAppleは18%に相当する380万台を出荷したとレポートは報告しています。ただレポートでは同時にリストバンド型を除くスマートウォッチに限定すればAppleのシェアは59%に達するとしています。
Xiaomi、Fitbitはリストバンド中心
この調査でAppleに次ぐ出荷台数をとなっているのがXiaomiやFitbitですが、両メーカーのウェアラブルデバイスの主力製品はリストバンド型の製品です(Mi Band 2やfitbit charge 2など)。これら製品はエクササイズ管理などに機能が限定されており、Apple Watchのようにメールの送受信、音楽の再生、各種通知の受け取り、電話の受信、発疹などスマートフォンを代替する存在にはなり得ません。
リストバンド型を除いたスマートウォッチだけで考えた場合、Appleのシェアは59%まで上昇します。またアメリカ市場ではAndroid製品が中国などと比べて品数が豊富に無いため、このシェアはさらに上昇すると推計されています。Apple製品の人気の高い日本でもApple Watchのシェアは高めに出てくると考えられ、国内外のスマートウォッチ市場でApple Watchは独走状態と言っていいでしょう。
勝因はSeries 3のLTE?
このレポートではApple Watch Series 3から搭載されたLTEが販売好調の原動力になっていると分析しています。しかしApple WatchのLTEは必ずしも必要な機能とまでは言いにくいのが現状です。確かにあると便利です。特の屋外での作業の多い人には便利な機能ではあります。しかし多くの人は外出時もiPhoneを持って出る習慣がついており、LTE通信がどうしても必要という人は少ない気がします。
ただしジョギングやサイクリングなどをするとき、Apple Watchを持たずに済むのは非常に便利です。iPhoneがなくてもApple Musicが聴け、各種通知を受け取れ、電話もできる。ポケットで揺れるiPhoneやアームバンドの締め付けから解放される意味は非常に大きいと思います。Apple Watchの単独利用はまだ発展途上で、これから徐々に利用機会を増やしていくことになると予想します。ある程度便利になった時点で、徐々にiPhoneを持たずに、Apple Watchだけで外出する習慣が広がっていくのでしょう。