任天堂が迷走しています。主力機種「Wii U」のが思うように伸びず、またソフトも売れていないことから業績を下方修正しました。その下方修正は衝撃的で一般のニュースにもなりました。原因はスマートフォンの普及によって任天堂の客層がスマホアプリへと移動したこととされています。
もう任天堂のビジネスモデルは限界に来たのでしょうか。業績下方修正を行なった直後に株価は急落し、一時ストップ安寸前まで値下がりしました。
Yahoo!ファイナンスより |
しかし上記グラフからもわかるように、急落の後に徐々に株価を回復させています。この回復に対する見解は「任天堂が業績悪化で事業モデルを転換(スマホ事業への進出)をするのではないか」との憶測を呼んだためのようです。
市場は任天堂の実力を認め、その業界の雄がスマホ市場に参入することで業績を回復へと向かわせると期待しているのかもしれません。確かに任天堂が持つコンテンツには世界的な競争力があります。現時点でスマホアプリにそのような競争力を持つコンテンツは少なく、任天堂が成功するのも不可能ではないと思います。
ただ任天堂にも自身が築き上げた事業モデルへのこだわりはあるでしょう。どのように業績を回復させるかはスマホ、タブレット市場の行方も左右するかもしれません。任天堂が本格的にスマホ市場に参入するとiPhoneやAndroidスマホの客層が拡大するのは確実です。それを見越して、既にGoogleが任天堂に接触していてもおかしくはないでしょう。スマートフォン、タブレット市場への影響という側面から、かなり興味深く任天堂の行方を見ています。