iPhone 5の発売で始まったLTE競争ですが、キャリアが使用している周波数と端末で利用できる周波数、端末ごとの最高速度が異なり、さらには周波数幅のちがいで同じ端末でも最高速度が変わるなど複雑怪奇と言っていい状態です。昨年KDDIが批判された人口カバー率の問題も根本はこの利用できる周波数の違いによるものでした。
この複雑な状態はiPhone 5s/5cが発売され、ドコモが参入しても変わりません。逆にドコモは他社よりも複雑な周波数利用(iPhoneでは3つ、Androidでは4つ、そのうち1つは利用地域に制限アリ)を行なっており、簡単にエリアマップを作るのは難しい状態です。
しかし、ドコモは機種ごとのエリアマップ、速度ごとのエリアマップ、さらにはその整備計画までをマップにまとめて公開しています。また更新頻度も月に一度程度であり、非常に参考になる情報が提供されています。
上のGIFは関西・四国地方のiPhone 5s/5cとAndroidの速度別エリアマップ(6月末予定)の比較です(関西地方のエリアマップのページ)。オレンジの150MbpsエリアがあるのがAndroid向けの速度マップですが、四国・中国地方には濃い赤のエリア(112.5MHzエリア)があり、この地域では1.5GHz帯でもLTEサービスが行なわれていることがわかります。反対にiPhone向けエリアマップではiPhoneが1.5GHz帯が利用できないため112.5Mpsエリアがなくなり75Mbpsエリアになっており、また機種の制限により150Mbpsエリアが100Mbpsエリアになっていることもわかります。
ドコモの場合は非常に細かくエリアがわかります。他社もこのくらいわかりやすいエリアマップを出して欲しいものです。