ロイター傘下のIFRはLINEが夏前までに東京証券取引所とニューヨーク証券取引所(もしくはNASDAQ)への同時IPOを計画していると報じています。なお上場による調達金額は3,500億円規模になるとされています。
事業の方向性は定まっていない
LINEはメッセージアプリとして日本や一部の国で確固たる地位を築いています。iPhoneやiPad、Apple Watch(もちろんAndroid端末でも)でLINEは便利に使えます。Apple Watchの機能紹介ページ(日本語版)ではLINEも便利に使えることがその特徴として紹介されています。
しかしメッセージサービス以外の事業ではイマイチの部分も多くあります。フードデリバリ・買い物代行サービスとして東京都の一部地域で先行サービスが始まっていた「LINE WOW」は開始から1年足らずですでに撤退しています。
海外の音楽配信事業も同じく1年足らずで撤退を発表しています。さらにLINE WOWと同時に発表されたLINE Map for indoorもiOSアプリがリリースされることなく、今月末でサービスを停止します。現在のLINEはなかなかメッセージサービスから広がる事業を見つけられていない状態といっていいかもしれません。
上場で世界規模の知名度獲得なるか
それならLINEは本業のメッセージサービスで頑張ればいいと思います。ニューヨーク証券取引所に上場すれば、知名度も向上し、世界規模でユーザー獲得が可能になるかもしれません。
現在アジア圏とスペインで広くユーザーを獲得できているLINEですが、これがヨーロッパ全土、南米、北米へと広がれば新たな可能性が見えてくるかもしれません。これまで広げきれなかった周辺事業もユーザー数の多さ、世界規模での広がりで形が出来上がることも考えられます。
上場は知名度向上からの事業拡大の一つのきっかけになれればいいのかもしれません。