iOS 13にはiPhoneの充電を最適化させる機能が搭載されるようです(iOS 13’s new Optimized Battery Charging feature explained)。この機能をONにするとバッテリーが消耗するのを遅くし、結果として長くiPhoneを使えるようになります。Appleはバッテリー問題で大失敗した経験があり、それを踏まえた新機能とも捉えられています。
意図的に100%にはしない
リチウムイオン電池は放電、充電を繰り返すことで消耗していきます。これはバッテリーの特性であり避けられないことなのですが、100%まで充電した際に消耗が加速することもわかっており、これを避けることでバッテリーの寿命を伸ばすことが可能とされます。これを利用したのがiOS 13の充電最適化機能であり、この機能をONにすることで日々の使用可能時間が数十分減少する代わりにバッテリーの寿命が伸びることが期待されます。
この最適化機能は単純に90%までしか充電しないのではなく、機械学習を取り入れ、フル充電が必要でないと判断された場合は自動的に80%までの充電に制御されるようです。例えば、毎日夜の就寝中に充電されるiPhoneを夕方から充電を始めた場合、就寝時間までバッテリーが持続すればいいと判断してフル充電を回避します。最適化機能はもう少し複雑な制御で行われるかも知れませんが、必要に応じて100%まで充電されることはあるようです。
長く使うなら必須
iPhoneは毎年新しいモデルが出て、ファンなら毎年買い換えるというのも珍しくはありません。仮に毎年新機種に買い換えるならこの最適化機能は不要でしょう(OFFにしていても問題はないと思われます)。しかし最近のiPhoneは高価になり3年、4年と長く使うことも珍しくなくなりました。こういうケースで充電最適化機能は重要な役割を果たすことになるでしょう。
iPhoneを毎日使っていて購入から3年、4年と経過するとバッテリーがすぐになくなるということを経験したことがある人も多いと思います。充電最適化機能がこの原因となるバッテリー消耗を遅くするなら多くのユーザーに歓迎されるのではないでしょうか。