今日、KDDIはiPhone向けLTEのカバー率や障害についての報告会を開催しています。それによると障害の原因は信号処理システム中のバグと、その除去作業中に発生した信号処理の不具合といったところです。障害に規模に鑑みて対象ユーザーには700円の返金がなされるようです。
そしてカバー率問題ですが、2013年3月末時点の実人口カバー率は63%、5月末時点で71%となっていると発表されました。同時に最大75Mbpsの実人口カバー率は同14%と20%となっているとも公表されました。ようやく利用者目線の情報が出てきたのですが、今後の予定は今ひとつの感が否めません。
iPhone向けLTEは2014年3月末に80%となり、さらに14年度中に90%を目指すとされていますが、これはソフトバンクの現状にすら遠く及ばない数字です。
しかし逆にこれを発表したこと、こういう計画でいることがiPhone 5SではKDDIのメインバンドである800MHz帯でのLTEに対応することを示唆していると感じます。仮に800MHzに対応せずにiPhone 5Sを発売すれば71%と91(+α)%、どちらのLTEを使うかという勝負になります。これでは全くKDDIに勝ち目はありません。それを避ける為にも死にものぐるいで2GHz帯のLTEを整備する計画となるでしょう。
でもKDDIの計画はおっとりしています。ってことはやはり800MHz帯のLTEにiPhone 5Sが対応するのではないでしょうか。さらに下取りサービスの開始も検討されているようで、iPhone 4S、5から5Sへの移行がスムーズに進むような施策も取られるようです。KDDIにとって4Sの3G通信と5の2GHz帯のLTEに偏った通信は、周波数のバランスを悪化させているはずです。このアンバランスな機種を巻き取り、同社のネットワークに最適な端末が普及すれば、自ずと通信環境が改善していくのではないでしょうか。
もし800MHz帯のLTEに対応すれば、5Sも発売日に買おうと思います。