iPhoneで特定の条件下でeSIMを使っている場合に緊急通報（110番、118番、119番）の発信ができない不具合が確認されています。この事象はAndroidスマートフォンでは確認されておらず、iPhoneの仕様の問題と推測されています。
IIJmioのブログより
音声通話ができない回線
eSIM利用時にiPhoneから緊急通報ができない組み合わせ（デュアルSIMの組み合わせ）があるとIIJmioの技術ブログが説明しています。docomoやauもeSIMの説明ページでこの不具合の説明をしています。
緊急通報イメージ
不具合が確認されている組み合わせは「データ通信のみが利用できるeSIM」をデータ通信回線にして、「音声通話対応のSIM」を電話用に使うデュアルSIM状態で利用しているケースです。この組み合わせの場合110番、118番（海上保安庁）、119番への発信ができないことが確認されています。データ通信のみのeSIMを通信量節約のために使っている場合などで注意が必要です。
回避方法はある、が
この不具合を回避する方法がIIJmioの技術ブログで説明されています。説明によると緊急通報発信時はデータ通信時に使うSIMを音声通話もできる回線にすることで、緊急通報が可能になるとのことです。しかし緊急時にこの操作をするのは困難であり、iPhone側が根本的に解決すべき問題です。
この不具合は人命にかかわる問題であるだけに、早急に対応する必要があります。国内キャリアが問題を認識しているので、Appleにも報告が入っているのは確実です。複雑な作業が必要でないなら、早い段階でiOSの更新またはキャリアアップデートで対応されるとは思います。