Appleのマップアプリに広告掲載の噂 これは慎重に進めてほしい

Appleは2023年にもマップアプリに広告を掲載する計画を進めているとジャーナリストのレポートが報じています(Apple Maps could serve advertising to users in 2023)。これは広告事業拡大の一環として実施されるようですが、広告掲載は慎重に進めてほしいと思います。

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バナー広告?検索広告?

iOS、iPadOS、macOSではAppleのマップアプリが標準の地図アプリとして設定されています。Appleが提供するマップアプリはリリース当初は酷い状態でしたが、それでも年々改良が続けられ、今では十分に使用に耐える水準に達しています。このマップアプリ広告を表示する計画がApple内で進行中だとBloombergの記者が報告しています。

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地図に広告を載せる場合、バナー広告を掲載するか、それとも検索結果に広告主を優先的に表示するかという方法が考えられます。前者だと地図の視認性は落ちます。特に画面の小さなiPhoneの場合、バナー広告が地図の大事な部分を隠してしまうことにつながります。Appleもこの掲載方法は避けるのではないでしょうか。

一方、検索結果で広告主を優先的に表示する方法はすでにApp Storeでも採用されており、こちらが採用される可能性が高そうです。しかしこれも検索結果を広告料で歪めてしまうことになります。お金さえ払えば不味いレストランでも検索結果の上位に表示されるなんてことがないように、Appleは広告営業段階で慎重に審査して掲載の可否を決めてほしいと思います。

もっと便利なマップアプリに

ただ広告収入でマップアプリが収益を得られれば、マップアプリの改善にもつながるでしょう。Look Around機能の対応地域拡大、3Dマップの高精度化など、便利なマップアプリへと進化してもらえるなら最低限の広告は致し方ないかもしれません。普段混んでる飲食店が今は空いていると知らせてくれる機能観光地でのおすすめルートの提示周辺で開催されているイベントの通知など、マップアプリにはまだまだ進化できる余地はあります。

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そうした進化の助けになるなら広告掲載も悪くはないと思いますが、やはりユーザーのためになるのが前提です。Appleは慎重にマップアプリへの広告掲載を進めてほしいと思います。

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