Appleは24日未明にiOS 16.3を公開しました。このバージョンではすでにアメリカで提供されているiCloudの高度なデータ保護機能、Apple IDのセキュリティ強化機能が日本でも使えるようになっています。他にも細かい改善や不具合の修正が実施されており、できるだけ早くにアップデートすることをお勧めします。
情報保護とセキュリティ強化
iOS 16.3ではiCloudでエンドツーエンドの暗号化で保護されるデータの種類が23にまで拡大されます。これでもしクラウドのデータが漏洩した場合でも、その情報は本人のデバイスでしか復号できず、重大な情報漏洩を防ぐ可能性が高まります。またApple IDのログインに物理セキュリティキーを用いて2段階認証を設定することができます。
これらはAppleが重視するユーザー情報の保護とデバイスの安全な利用をさらにすすめるものであり、iPhoneやiPadをより安全に使いたいという要望に応える機能となります。
この情報保護、セキュリティ性能の向上以外にもiOS 16.3には細かな改善や修正が多数含まれています。以下はAppleの説明。
このアップデートには、以下の機能強化とバグ修正が含まれます:
* 黒人歴史月間を記念して黒人の歴史と文化をたたえる新しいユニティの壁紙
* iCloud用の高度なデータ保護により、エンドツーエンドの暗号化で保護されるiCloudデータのカテゴリが、iCloudバックアップ、メモ、写真を含む合計23種類に拡大し、クラウドでデータ漏洩が起きた場合でも情報を保護することが可能
* Apple ID用のセキュリティキーを使用すると、新しいデバイスでの2ファクタ認証によるサインイン時に物理的なセキュリティキーがないとサインインできなくなり、アカウントのセキュリティを強化することが可能
* HomePod(第2世代)に対応
* 緊急SOSで意図しない緊急通報を防ぐために、サイドボタンと、上下どちらかの音量ボタンを長押ししてから放す操作が必要
* フリーボードで、Apple Pencilまたは指を使って描画した筆線が共有ボードに表示されないことがある問題を修正
* ロック画面の壁紙が真っ黒になることがある問題に対処
* iPhone 14 Pro Maxのスリープ解除中に横線が一時的に表示されることがある問題を修正
* “ホーム”のロック画面ウィジェットにホームAppの状況が正確に表示されない問題を修正
* Siriがミュージックのリクエストに正しく応答しないことがある問題に対処
* CarPlayのSiriへのリクエストが正しく認識されないことがある問題を解決