au、ソフトバンクともに「繋がりやすさ」「速さ」の切り札としてLTEサービスを位置づけています。auはAndroid用のLTEはかなり充実したエリアを構築しているものの、iPhone向けではソフトバンクに一歩遅れています。ソフトバンクは今後もこのリードを守るため、各地にLTE基地局を建設していくでしょう。
では、auはどのようにソフトバンクに遅れを取った現状を挽回していくのでしょうか。基地局は既に多くが75Mbps化に対応した免許を取得しています。ただ全てが稼働している雰囲気はなく、本格展開を待っているような状態です。この本格展開への動きを一部、妄想を交えつつ予想します。
まず先日のiOS6.1へのアップデートと同時にKDDIではキャリアファームウェアもアップデートしてiPhone 4Sの通信をLTEに利用しない周波数帯へと誘導している、とされています。このアップデートは早い人は当日に行なうのですが、多くの人が完了するのには数週間かかるでしょう。その間はトラフィックを監視しながら、徐々にLTEで使う周波数を広げていくことになりそうです。
新宿駅南口の LTE高速「スポット」 |
こうした通信量の整理が必要なのは主に大都市の繁華街やターミナル駅周辺であり、この周辺の高速化には比較的時間がかかると思います。報じられている通りなら春頃までは時間がかかる可能性があります。
一方で、住宅街や郊外エリアでは通信量の変化が少なく、また通信量自体が少ないこともあり、ある程度のiPhone 4Sユーザーがアップデートできた段階で最大75MbpsのLTEへと切り替わっていく可能性が高そうです。時間としては数週間程度、2月中くらいでしょうか(あくまで予想です)。
そして、一番早く75Mbps化の進みそうなのが、新たにLTEエリアとなるような郊外地域です。今までのauのLTE整備は都市部やその周辺が中心でした。これは大量の通信が行なわれる場所を重点的に整備した結果ですが、現在ではそれ以外の地域にも整備が進みつつあります。地方の中、小規模都市の中心部やその周辺です。こうした地域はサービス開始直後から最大75Mbpsのエリアとして整備されている例が多いです。
え、こんなところでLTE?と思ったら速度を測ってみるといいと思います。35Mbpsを超えた結果だと、ほぼ75Mbps対応地域だと言っていいでしょう。こういう場所もここ数週間で全国的に広がっていくと予想します。
最終的に3月末頃にはある程度まとまった地域が75Mbpsエリアとなっていると思います。今のようにスポットではなくエリアとなっていそうです。結構楽しみに待っています。