テイラー・スウィフトさんはApple Musicの無料期間はアーティスト側への対価の支払いがないことに抗議していました。抗議の意味を込めて自身の最新アルバムをApple Musicで配信することを拒否していたのですが、この抗議は当然です。
アーティストは何かの無料プロモーションのために楽曲を作り、表現活動をしているわけではありません。金銭の問題ではありません。別にテイラー・スウィフトさんは目先の金銭に執着するような存在ではありませんが、アーティストとしての仕事へのこだわりが抗議へとつながったと思われます。
僕のような小さな仕事をしている人間でも、今後の付き合いのために「今回は報酬なしで」なんて言われると怒ります。当然です。怒ってその申し出を拒否できるかできないか、自分の立場ではおそらく拒否できないのですが、テイラー・スウィフトさんの勇気は見習うべきなのかもしれません。
その抗議を受けてAppleは早速反応しています。
#AppleMusic will pay artist for streaming, even during customer’s free trial period
— Eddy Cue (@cue) 2015, 6月 22
Appleの全面降伏と言っていいでしょう。これも当然です。Appleには少しおごりがあったような気がします。Apple Musicで配信するとこれだけ儲かる、なんて皮算用だけでアーティストの気持ちまでは動かせなかったということです。
今回の騒動はAppleの反省すべき点だと思います。ただ柔軟にサービス開始前までに解決できたことはAppleの強みになっていくとも考えます。