iPhone 5発売後、人口カバー率の誤記や障害、パケ詰まりなど様々な災難に見舞われていたBand1(2.1GHz帯)のau LTEですが、ようやく実人口カバー率が91%にまで上昇したようです。発表は先日のHTCの新機種発表会で行われましたが、恩恵はiPhone 5ユーザー、iPhone 5s/5cユーザー、さらには将来的にはiPhone 6ユーザーにも及びそうです。
春頃の予定より大幅に前倒しで整備が進んでいます |
iPhone 6に搭載されるベースバンドチップはMDM9625と予想されていますが、このチップはauが実施しているキャリアアグリゲーション(CA)に対応します。このCAを使って通信を高速化するにはBand1のLTEエリアを拡大していく必要があるのです。地方としなどの周辺部では既にこのBand1のLTE単独で150Mbpsエリアを作っていますが、まだ都市中心部ではCAを使う必要があります。
そのためiPhoneがCAに対応するなら、やはりBand1の人口カバー率を向上させる必要がります。ただ、実人口カバー率91%は「狭い」とエリア面で評判のあまり良くないソフトバンクの4G LTE(92%)よりも小さな値です。これからさらなる高速化を目指すなら、エリアの拡大はもっと必要でしょう。これはKDDIも十分わかっているようで、今年度末あたりには90%台半ばあたりを目指しているようです。
“キャリアアグリゲーションにも関わってくる2.1GHz帯のネットワークは、7月末時点の最新の情報として、カバー率が91%になったことも明らかにし、「WiMAX 2+」と合わせて「エリアだけでなくスピードでも期待に応えたい」と意気込みを語った”